“安穏”のいろいろな読み方と例文
旧字:安穩
読み方割合
あんのん90.0%
あんおん7.5%
あんをん2.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鬼は熱帯的風景のうちこといたり踊りを踊ったり、古代の詩人の詩を歌ったり、すこぶ安穏あんのんに暮らしていた。
桃太郎 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二人が兄弟もただならず、懇意だということを、岡ッ引きに告げてやりゃあ、雪さんだって、安穏あんのんにいられるわけがないんだ——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
彼女と兄との関係が悪く変る以上、自分の身体からだがどこにどう飛んで行こうとも、自分の心はけっして安穏あんのんであり得なかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただわが家庭を如何いかにして安穏あんおんに経過せしめんかと心はそれのみにはしりて、苦悶のうちに日を送りつつも、福田の苦心を思いやりて共に力をあわ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
実はあれだけ立派な証拠を残して来た犯罪事件ではあったが、震災直後の手配不備のせいであったか、それから一月経っても、二月経っても、司直はミチミたちを安穏あんおんに放置しておいた。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
——八大竜王はちだいりゅうおう鳴渡なりわたりて、稲妻いなずまひらめきしに、諸人しょにん目を驚かし、三日の洪水を流し、国土安穏あんおんなりければ、さてこそ静のまいに示現ありけるとて、日本一と宣旨せんじたまわりけると、うけたまわそうろう
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
聖武天皇は仏教に依つて、国家を治めようと思召し、天下泰平、国土安穏あんをんを祈らせ給うて、国毎に国分寺こくぶんじを建てられ、総国分寺として奈良の東大寺を建立された。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)