“国分寺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こくぶんじ71.4%
こくぶじ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
運動場は代々木の練兵場ほど広くて、一方は県社○○○神社に続いており、一方は聖徳しょうとく太子の建立こんりゅうにかかるといわれる国分寺こくぶんじに続いていた。
死屍を食う男 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
寄宿舎の二階の窓近く大きな花を豊かに開いた木蘭もくらんにおいまでがそこいらに漂っているようだった。国分寺こくぶんじ跡の、武蔵野むさしのの一角らしいくぬぎの林も現われた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
二月の二十九日、山道を心がけた貞盛に、信濃しなの小県ちひさがた国分寺こくぶじの辺で追ひついて戦つた。貞盛も思ひ設けぬでは無かつたから防ぎを射つた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
中山の国分寺こくぶじの三門に、松明たいまつの火影が乱れて、大勢の人がみ入って来る。先に立ったのは、白柄しらつか薙刀なぎなた手挾たはさんだ、山椒大夫の息子三郎である。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)