“木蘭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もくらん53.8%
もくれん38.5%
モクラン7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とこ平床ひらどこを鏡のようにふき込んで、鏽気さびけを吹いた古銅瓶こどうへいには、木蘭もくらんを二尺の高さに、けてある。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ならけやき木蘭もくらん、……あ、これだったのかしら、久しく恋していたものに、めぐりあったように心がふくらむ。
永遠のみどり (新字新仮名) / 原民喜(著)
寄宿舎の二階の窓近く大きな花を豊かに開いた木蘭もくらんにおいまでがそこいらに漂っているようだった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「お貰いに行くのも結構ですが、今日は二人で遊びましょう。色々の花が咲きました、桜に山吹に小手毬こてまり草に木瓜ぼけすもも木蘭もくらんに、海棠かいどうの花も咲きました」こう云ったのは弁才坊。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その雨後のしずくに耐え得で悩む木蘭もくらんの花。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
懐古園内の藤、木蘭もくれん躑躅つつじ牡丹ぼたんなぞは一時花と花とが映り合って盛んな香気を発したが、今では最早濃い新緑の香に変って了った。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
木蘭もくれんは花の立枝たちえの影濃くておもてにほへりいちじろき照り
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
庭にはまきかやあいだに、木蘭もくれんが花を開いている。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
木蘭もくれんは花の立枝たちえの影濃くておもてにほへりいちじろき照り
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
木蘭もくれんの濃き影見れば良夜あたらよや月のひかりは庭にあかりぬ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
古来どの学者でも辛夷シンイをコブシであるとして疑わず涼しい顔をしており、また従来どんな学者でも木蘭モクランをモクレンでそうろうとしてスマシこんでいるのは笑わせる。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)