“真暗三宝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まっくらさんぼう57.1%
まっくらさんぽう42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仔細しさいあって、てまえは、この坂を貴辺あなた真暗三宝まっくらさんぼう駆下りましたで、こちらのこの縄張は、今承りますまで目にも入らず、貴辺がおいでなさる姿さえ心着かなんだでござります。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真暗三宝まっくらさんぼう駆けいだした,それから土堤の半腹まで往き、はるかにこちらをふり向いたが、上から勘左衛門が手招ぎをしたら、またわイわイと言ッて一目散に駆け下りてしまッた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
もったいない話ですが、年々一度のこの大祭がみだらな娘や若い者の目あてなんで、おたがいに顔が知れずにすむところから真暗三宝まっくらさんぽうに乳くりあうという風儀の悪いお祭なんです。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
てまえの方はたださっと白いものが一軒家の戸口に立ったと申すまでで——衣服が花やら、体が雪やら、さような事は真暗三宝まっくらさんぽう、しかも家の内の暗い処へ立たれた工合ぐあいが、牛か、熊にでも乗られたようでな
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)