哄笑わら)” の例文
あまのじゃくがどっかで哄笑わらっている、私は悲しくなってくると、足の裏がゆくなるのだ。一人でしゃべっている男のそばで、私はそっと、月に鏡をかたぶけて見た。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
李剛 (いっそう哄笑わらって)まあ、いいですよ。解っている。あのスパイの張首明に、仲間であるようなことを言わせて、うちへ使いに寄こした君の心持ちもわかるような気がする。
あッはッは! 庭松の月を仰いで、造酒は肩を揺すって哄笑わらった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
さらにドーツと哄笑わらひ合ふすさまじさであつたと云へよう。
初代桂春団治研究 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
こう言って叔父はハッハッハと哄笑わらった。
このわれもさぞ哄笑わらひつらむ。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
美濃守は、大きなからだを揺すぶって、上を向いて哄笑わらった。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
豁然かつぜん哄笑わらうと、千浪はまだ打ちせぬ面持ち。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)