“哂:わら” の例文
“哂:わら”を含む作品の著者(上位)作品数
芥川竜之介13
中島敦4
宮沢賢治4
尾崎紅葉1
徳冨健次郎1
“哂:わら”を含む作品のジャンル比率
哲学 > 東洋思想 > 先秦思想・諸子百家40.0%
文学 > 日本文学 > 箴言 アフォリズム 寸言7.1%
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]3.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
そうかと云って社会の輿論よろんも、お島婆さんの悪事などは、勿論わらうべき迷信として、不問に附してしまうでしょう。
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
娘は鳥渡の間、傍を向いて、まるでひどく気を悪くでもしたかのような表情を浮かべたが、直ぐに肩をゆすぶらしてわらった。
アンドロギュノスの裔 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
囃子はやしをのせたり楽隊をのせたりした船が、橋の下を通ると、橋の上では「わあっ」と云うわらい声が起る。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それはみにく山鴉やまがらすが美しい白鳥はくちょうに恋をして、ありとあらゆる空の鳥のわらい物になったと云う歌であった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「あの床屋のアセチレンも消されるぞ。今度は親方も、とてもかなふまい。」私はひとりでわらひました。
毒蛾 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
わらふ勿れ、古來の詩人や小説家によつて美しく唄はれたり描かれたりした戀といふものも、飾りを脱いだ眞實のところはそんなものぢやないだらうか。
見て過ぎた女 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
そうして子路であるから勇ありという一語を用いしめることを忘れず、また前段で説いたように孔子が子路をわらうということも注意深く付加されている。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ところで、今、河岸に沿うて歩きながら、珍しくも、三造の中にいる貧弱な常識家が、彼自身のこうした馬鹿馬鹿しい非常識をわらい、いましめている。
狼疾記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そうして問答のあとで孔子がただ曾皙だけに子路をわらった理由を打ち明けることになっている。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ある日、同じように蓮香のことを思いつめていると、不意にすだれをあけて入ってきた者があった。それは蓮香であった。桑の榻の傍へきてわらって言った。
蓮香 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
愛は与える本能をいうのだと主張する人は、恐らく私のこの揚言を聞いてわらい出すだろう。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
悟浄の病因が「死への恐怖」にあると察して、これをわらおうがためにやって来たのである。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それだけは秘かに目覚めてわらっているような・醜い執拗な寄生者の姿が、何かしら三造に
狼疾記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そのくちびるかすかにわらいまっすぐにまっすぐにけていました。
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
君たちもこんな話を聞いたら、小えんのわらわずにはいられないだろう。
一夕話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
若し卿等にして予が児女の情あるをわらはずんば、予は居留地の空なる半輪の月を仰ぎて、ひそかに従妹明子の幸福を神に祈り、感極つて歔欷きよきせしを語るも善し。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
結局、ばかにされわらいものになった揚句あげく、悟浄は三星洞を追出された。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
その愚をわらふ者は、畢竟ひつきやう、人生に対する路傍の人に過ぎない。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
——勿論、中童子や下法師がわらう原因は、そこにあるのにちがいない。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
なめくぢか蛭のたぐひかぬばたまの夜の闇處くらどにうごめきわら
和歌でない歌 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
そうして、皆、わらいながら、さまざまな批評を交換している。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その山高帽子とその紫の襟飾ネクタイと——自分は当時、むしろ、わらうべき対象として、一瞥のうちに収めたこの光景が、なぜか今になって見ると、どうしてもまた忘れる事が出来ない。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わらうべき、——しかし壮厳な我我の愚昧に依ったのである。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
——こうなれば、もう誰もわらうものはないにちがいない。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
臆病だとわらう奴は、いくらでも哂うがい。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
どうすればわらはれないですむだらうか、とかと
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
貫一は自らあざけりて苦しげにわらへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこで彼等は用が足りないと、この男の歪んだもみ烏帽子の先から、切れかかつた藁草履わらざうりの尻まで、万遍なく見上げたり、見下したりして、それから、鼻でわらひながら、急に後を向いてしまふ。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
第二双の眼(何をわらってやがるんだ。)
電車 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ブウシエをわらつて俗漢とす。
そのろうや、わらうべし。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そしてわらった。
花椰菜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
命をしても此帷幕の隙見すきみをす可く努力せずに居られぬ人をわらうは吾儕われらどん高慢こうまんであろうが、同じ生類しょうるいの進むにも、鳥の道、魚の道、むしの道、またけものの道もあることを忘れてはならぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
いや、耳を借さない所か、彼はその権妻ごんさいと云うことばが大嫌いで、日頃から私をつかまえては、『何しろいくら開化したと云った所で、まだ日本ではめかけと云うものが公然と幅をかせているのだから。』と、よくわらってはいたものなのです。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
『西湖志』に、銭武粛王の宮中夜番を勤むる老嫗が、一夜大蜥蜴燈の油を吸いくしたちまち消失するを見、あやしんで語らずにいると、明日王曰く、われ昨夜夢に魔油を飽くまで飲んだと、嫗見しところを王に語るに王すこしくわらうのみとあれば、支那にも同様の説があったのだ(『類函』四四九)。
が、これを見ました老爺おやじは、やがて総身そうしんに汗をかいて、荷を下した所へ来て見ますと、いつの間にか鯉鮒こいふな合せて二十もいた商売物あきないものがなくなっていたそうでございますから、『大方おおかたこうを経たかわおそにでもだまされたのであろう。』などとわらうものもございました。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)