稿わら)” の例文
このゆゑに此たばねたる稿わらおびにはさみてはなたず。またぎやうの中は无言むごんにて一言ひとこともいはず、又母のほか妻たりとも女の手より物をとらず、精進潔斎しやうじんけつさい勿論もちろん也。
○秋山の人はすべて冬もきのるまゝにてす、かつ夜具やぐといふものなし。冬は終夜よもすがら炉中ろちゆうに大火をたき、そのかたはらねふる。甚寒にいたれば他所より稿わらをもとめて作りおきたるかますに入りて眠る。
稿わらにとぼしきゆゑわらじをはかず、男女徒跣はだしにて山にもはたらく也。