“腹稿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふくかう66.7%
ふっこう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大川にはもう云ひ出すことが出来ない程沢山世話になつて居つた。けれども今は此人より外にすがる処はないのであつた。自分には基督論キリストろん腹稿ふくかうがある。
計画 (新字旧仮名) / 平出修(著)
さうなれば立派な座敷の真ん中に、このブリツキの盤を据ゑさせて、こつちは鱷の腹の中から気の利いた事を饒舌るのだ。無論朝の内から腹稿ふくかうをして置く事も出来るからね。
芳郎はゆっくりとした足どりでその坂路を登りながら、その日、午後四時から井生村楼いぶむらろうに催される演説会の演説の腹稿ふっこうをこしらえていた。
赤い花 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)