“腹立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はらだ38.9%
はらだち20.8%
はらだた12.5%
はらだゝ5.6%
はらたち5.6%
はらた4.2%
ふくりゅう4.2%
はらたゝ2.8%
はらだたし1.4%
はちだ1.4%
はらたっ1.4%
はらたつ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この不自由ふじゆうな、みにくい、矛盾むじゅん焦燥しょうそう欠乏けつぼう腹立はらだたしさの、現実げんじつ生活せいかつから、解放かいほうされるは、そのときであるようながしたのです。
希望 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いや、閣下のお腹立はらだちは、全く御尤もです。私からも、主人に反省を促すやうに、申します事でございます。それでは、これでおいとま致します。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
『そんなものはくッてよ!』とあいちやんはすこぶ腹立はらだたしげにひました、帽子屋ばうしやと三月兎ぐわつうさぎとは、『ッ!ッ!』とつゞけさまにさけびました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
先生せんせいわたしどもにをしへたから、先生せんせいかめ先生せんせいッてんだのさ』と海龜うみがめ腹立はらだゝしげにつて、『眞個ほんとうにおまへ鈍物どんだね!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
一番多いのは腹立はらたち紛れの傷害殺人であるが、それでも傷害が百人に対し殺人は一人弱の割合に当っている。
腹立はらたたしいのもほかにあるけれどもそれ一場合あるばあひさるにくらしかつたり、とり腹立はらだたしかつたりするのとかはりはいので、せんずればみなをかしいばかり、矢張やつぱり噴飯材料ふきだすたねなんで
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「いや、これは恐縮。……ご腹立ふくりゅうでは恐れいるが、しかし、どうもチトとぼけているな。……ひょろ松、お前そう思わないか」
顎十郎捕物帳:15 日高川 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ぎしりするほど腹立はらたゝしく、此老婆このばゞはりたほすにことけれど、たゞならぬ美尾みを心痛しんつういてはにまでおよぼすべき大事だいじむねをさすりて、わたしとても男子おとこはし御座ござりますれば
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さらば又と来ざらんやうに逐払おひはらふべき手立てだてのありやと責むるに、害をすにもあらねば、宿無犬やどなしいぬの寝たると想ひてこころかくるなとのみ。こころくまじき如きをことさらに夫には学ばじ、と彼は腹立はらだたしく思へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ちょうど、このさまを、そとからもどってきた吉坊よしぼう父親ちちおやが、たのでした。かれは、このいじらしいようすが、腹立はちだたしくもありました。そして、にらみつけたのです。
父親と自転車 (新字新仮名) / 小川未明(著)
お前が居無いなくなッた時の様に怒ッたゞろう、私まで叩き出すッて、チイ/\パア/\言たがネ、腹立はらたった時やアすこしも分らんネ、いうことが
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
それいかりののしりやまざれば約々せわ/\しく腹立はらたつことおおくして家の内静ならず。悪しき事あらば折々言教いいおしえて誤をなおすべし。少のあやまちこらえいかるべからず、心の内にはあわれみほかには行規を堅くおしえて怠らぬ様に使ふべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)