“現実”のいろいろな読み方と例文
旧字:現實
読み方割合
げんじつ45.5%
うつつ27.3%
うつゝ4.5%
おつつ4.5%
ほんと4.5%
まざまざ4.5%
リアリティ4.5%
リアリティー4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この不自由ふじゆうな、みにくい、矛盾むじゅん焦燥しょうそう欠乏けつぼう腹立はらだたしさの、現実げんじつ生活せいかつから、解放かいほうされるは、そのときであるようながしたのです。
希望 (新字新仮名) / 小川未明(著)
王さま、あちらにまいりましょう、今夜こよいは夢でございます、明日あすが待っております、明日あすになれば、夢が現実うつつとなりましょう。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
なかば現実うつゝ、なかば夢。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
……君があの烈しい恋の酩酊めいていから醒めたからって、……別に俺が君に対して何を云うことが出来よう?……かしこ過ぎて、ここ現実おつつの園に戻りきたれば、何事もみなはかなき一炊いっすいの夢だ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
……鏡の中の世の中が本当なのか? 現実ほんとの世の中が本当なのか? ちょっと変な気がしますからね。それで、この男もやっぱり気が変になったもんですね。
街頭の偽映鏡 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
その彼の眼の前に、その恋人の泣き濡れた姿が、夢ではなく現実まざまざと、他に妨げる者もなく、たった一人で現われたのであった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いわんや、解剖学の不確実など、寝耳に水であろう。天然なる厳粛の現実リアリティの認識は、二・二六事件の前夜にて終局、いまは、認識のいわば再認識、表現の時期である。叫びの朝である。
HUMAN LOST (新字新仮名) / 太宰治(著)
ところが、この五年間に、わたしたちの典型に関する現実リアリティーは非常に拡大された。わたしたちは、善意の途の上で悪党どもに面接するという経験をもった。
心に疼く欲求がある (新字新仮名) / 宮本百合子(著)