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はらだち
ふりがな文庫
“
腹立
(
はらだち
)” の例文
いや、閣下のお
腹立
(
はらだち
)
は、全く御尤もです。私からも、主人に反省を促すやうに、申します事でございます。それでは、これでお
暇
(
いとま
)
致します。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
「だが、まあ考へてみ給へ。」木下氏は大きな
掌面
(
てのひら
)
で汗ばんだ鼻先を一気に撫で下した。鼻はその邪慳さに
腹立
(
はらだち
)
でもしたやうに真赤になつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
どうも全く孝助は
盗
(
と
)
らないようにございます、お
腹立
(
はらだち
)
の段は重々
御尤
(
ごもっとも
)
でござりますが、お手打の儀は
何卒
(
なにとぞ
)
廿三
日
(
ち
)
までお
日延
(
ひのべ
)
の程を願いとう存じます
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
竜之助はいつぞや
腹立
(
はらだち
)
まぎれに、お浜に向ってこんなことを言ったことがある。それが今も
怖
(
おそ
)
ろしい勢いでお浜の耳に反響して来るのでありました。
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『そんな
譯
(
わけ
)
ぢやなくッてよ』と
優
(
やさ
)
しくも
愛
(
あい
)
ちやんが
辯疏
(
いひわけ
)
しました。『
眞箇
(
ほんと
)
に
腹立
(
はらだち
)
ッぽいのね、もう
怒
(
おこ
)
つてゝ!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
ただ
彼女
(
あれ
)
が
余
(
あ
)
んまり
嫉妬
(
やきもち
)
を
焼
(
や
)
いて
仕方
(
しかた
)
がございませんから、ツイ
腹立
(
はらだち
)
まぎれに二つ三つ
頭
(
あたま
)
をどやしつけて、
貴様
(
きさま
)
のような
奴
(
やつ
)
はくたばって
了
(
しま
)
えと
呶鳴
(
どな
)
りましたが
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
仇なる畜生めと病の中に父の
腹立
(
はらだち
)
此怒りを
寛
(
なだ
)
めんにも
泣
(
なく
)
より外の事もなく心
細
(
ぼそ
)
さに
跡
(
あと
)
や先昔は
恩
(
おん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
始めて東京へ出て来た地方の人は、電車の
乗換場
(
のりかへば
)
を間違へたり
市中
(
しちゆう
)
の道に迷つたりした
腹立
(
はらだち
)
まぎれ、
斯
(
かゝ
)
る地名の虚偽を以てこれ
亦
(
また
)
都会の憎むべき悪風として観察するかも知れない。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
是れ女子第一の
勤
(
つとめ
)
也。夫の教訓有らば其
仰
(
おおせ
)
を
叛
(
そむく
)
べからず。
疑敷
(
うたがわしき
)
ことは夫に問ふて其
下知
(
げぢ
)
に随ふべし。夫
問事
(
とうこと
)
あらば正しく答べし。其返答
疏
(
おろそか
)
なるは無礼也。夫若し
腹立
(
はらだち
)
怒
(
いかる
)
時
(
とき
)
は恐れて
順
(
したがう
)
べし。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
お厭な御様子、不意の
驚
(
おどろき
)
と気高い
腹立
(
はらだち
)
との8645
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
いや、閣下のお
腹立
(
はらだち
)
は、全く
御尤
(
ごもっと
)
もです。私からも、主人に反省を促すように、申します事でございます。それでは、これでお
暇
(
いとま
)
致します。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そしてやつと
理由
(
わけ
)
を話して、先方の
腹立
(
はらだち
)
を
宥
(
なだ
)
める事が出来た。独逸語なぞ二度ともう使ふものかと思つた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
承知致しませんでお
腹立
(
はらだち
)
もございましょうが、まさか母や
弟
(
おとゝ
)
の居ります前で結構な事でございますから、
何卒
(
どうぞ
)
妾にお世話を願いますとは伯母さん、申されませんでしたが
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
始めて東京へ出て来た地方の人は、電車の
乗換場
(
のりかえば
)
を間違えたり市中の道に迷ったりした
腹立
(
はらだち
)
まぎれ、かかる地名の虚偽を以てこれまた都会の憎むべき悪風として観察するかも知れない。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
懸ねば此
腹立
(
はらだち
)
は止難しと云れて宅兵衞は
彌々
(
いよ/\
)
仰天
(
ぎやうてん
)
し
種々
(
さま/″\
)
とお兼を
宥
(
なだ
)
め
賺
(
すか
)
し然らば金五兩
渡
(
わた
)
す間夫にて
身輕
(
みがる
)
になり必ず
沙汰
(
さた
)
なき樣にすべしとて
澁々
(
しぶ/\
)
五兩の金を
遣
(
やり
)
けるこそ
愚
(
おろか
)
なりける事どもなれ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
分家の太左衞門が聞附けて来て大変に立腹し、掛合を始め、大間違が出来、丹三郎は若気の至りで
腹立
(
はらだち
)
のまゝ五八を切殺し、太左衞門も斬ってしまうと云って追掛けて
往
(
ゆ
)
くと
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
暫
(
しばら
)
くお待ち下さい、其のお
腹立
(
はらだち
)
は
重々
(
じゅう/″\
)
御尤
(
ごもっとも
)
でございますが、お嬢様が
私
(
わたくし
)
を引きずり込み不義を遊ばしたのではなく、手前が此の二月始めて
罷出
(
まかりい
)
でまして、お嬢様を
唆
(
そゝの
)
かしたので
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
源次郎は早くも
推
(
すい
)
し、アヽヽこりア
流石
(
さすが
)
飯島は
智慧者
(
ちえしゃ
)
だけある、己と妾のお國と不義している事を
覚
(
さと
)
られたか、さなくば例の悪計を孝助
奴
(
め
)
が告げ口したに相違なし、何しろ余程の
腹立
(
はらだち
)
だ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“腹立”の意味
《名詞》
腹を立てること。立腹。
(出典:Wiktionary)
腹
常用漢字
小6
部首:⾁
13画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“腹立”で始まる語句
腹立紛
腹立易
腹立泣