“罷出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まかりい36.6%
まかりで31.7%
まかりいで22.0%
まかりいづ2.4%
つんで2.4%
まかんづ2.4%
まかんで2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
有難き仕合、当日罷出まかりいで、御芳情御礼申上ぐるでござろう、と挨拶せねばならなかった。余り御礼など申上度いことは無かったろう。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
富「へい、お召に依って權六罷出まかりでました、お目見え仰付けられ、權六身に取りまして此の上なく大悦たいえつつかまつり、有難く御礼おんれい申上げ奉ります」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それより後は絶えて首の御用を被仰出おほせいだされ候ことなく、かの床穴をももとの通りに修理しうりせしめられ候、程経て御前へ罷出まかりいで候得者
大岡殿より差紙さしがみを以て勘兵衞たな權三助十の兩人尋ねの儀有之これあるつき召連めしつれ罷出まかりいづべきむねたつされければ家主勘兵衞は兩人をよび貴樣達は何ぞわるい客人をのせて物でも取たかたゞし客人の錢金ぜにかね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
前様さんは何しに来たのだ。問われて醜顔むくつけき巌丈男の声ばかり悪優しく。「へいへい、お邪魔様申します。ちとお見舞みめえ罷出つんでたんで。「知己ちかづきのお方かね。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わびしかるべきくくだちのひたしもの、わけぎのぬたも蒔絵の中。惣菜そうざいもののしじみさえ、雛の御前おまえ罷出まかんづれば、黒小袖くろこそで浅葱あさぎえり。海のもの、山のもの。たかんなはだも美少年。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
床にはハヤ良人おっとありて、新婦のきたるを待ちおれり。渠は名を近藤重隆と謂う陸軍の尉官いかんなり。式は別に謂わざるべし、媒妁なこうどの妻退き、介添の婦人おんな罷出まかんでつ。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)