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まかりで
ふりがな文庫
“
罷出
(
まかりで
)” の例文
富「へい、お召に依って權六
罷出
(
まかりで
)
ました、お目見え仰付けられ、權六身に取りまして此の上なく
大悦
(
たいえつ
)
仕
(
つかまつ
)
り、有難く
御礼
(
おんれい
)
申上げ奉ります」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いや就きまして……
令嬢
(
おあねえさま
)
に折入ってお願いの儀が有りまして、幾重にも御遠慮は申しながら、辛抱に堪えかねて
罷出
(
まかりで
)
ました。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
同じく文久元年十月十五日に藩公から翁に御用召があったので、何事かと思って御館へ
罷出
(
まかりで
)
たところ御月番家老黒田大和殿から御褒美があった。
梅津只円翁伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
柳亭種彦先生は昨夜の晩おそく突然北御町奉行所よりお
調
(
しらべ
)
の筋があるにより今朝五ツ
時
(
どき
)
までに
通油町
(
とおりあぶらちょう
)
地本問屋
(
じほんどんや
)
鶴屋喜右衛門
(
つるやきうえもん
)
同道にて
常磐橋
(
ときわばし
)
の
御白洲
(
おしらす
)
へ
罷出
(
まかりで
)
よとの
御達
(
おったし
)
を受けた。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
御無礼、御叱りには測り兼ねまするが、今後御熟懇、永く御為に相成るべき者と御見知り願い度、
猶
(
なお
)
不日了休禅坊同道相伺い、御礼に
罷出
(
まかりで
)
ます、重々御恩に
被
(
き
)
ますることでござりまする。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
是
(
こ
)
れが
却
(
かえっ
)
て不幸で、本人は
宜
(
い
)
い気になって、酒とさえ
云
(
い
)
えば一番
先
(
さ
)
きに
罷出
(
まかりで
)
て、人の一倍も二倍も三倍も飲んで天下に敵なしなんて得意がって居たのは、返す/\も
愧
(
はず
)
かしい事であるが
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
侍「いや是は手前が此の刀屋で買取ろうと存じまして只今
中身
(
なかご
)
を
鑒
(
み
)
て居ました
処
(
ところ
)
へ此の騒ぎに
取敢
(
とりあ
)
えず
罷出
(
まかりで
)
ましたので」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それに就いて
罷出
(
まかりで
)
ました……無面目に、お家を
窺
(
うかが
)
い、
御叱
(
おしかり
)
を蒙ったで、恐縮いたすにつけても、前後
申後
(
もうしおく
)
れましてござるが、老人は下谷
御徒士町
(
おかちまち
)
に借宅します
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
しか
)
る処昨日御家老より致しまして、火急のお呼出しで寅の門のお上屋敷へ
罷出
(
まかりで
)
ましたが、私は
予々
(
かね/″\
)
兄より言付かって居りますから、是なる勘八に
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お夏さんは
朋友
(
ともだち
)
が
嫌
(
きらい
)
だっていうんです、また番頭や小僧が
罷出
(
まかりで
)
ようという場じゃアありませんや。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なん
)
とも
恐多
(
おそれおほ
)
い
事
(
こと
)
ではござりますが、
御新造樣
(
ごしんぞさま
)
に
一
(
ひと
)
つお
願
(
ねがひ
)
があつて
罷出
(
まかりで
)
ましてござります、へい。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
五「
今日
(
こんにち
)
は
上
(
かみ
)
の御名代として
罷出
(
まかりで
)
ましたが、
性来
(
せいらい
)
愚昧
(
ぐまい
)
でございまして、申上げる事も
遂
(
つい
)
にお気に障り、お腹立に相成ったるかは存じませんが、
偏
(
ひとえ
)
に御容赦の程を願います」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
朱の盤 これは岩代国
会津郡
(
あいづごおり
)
十文字ヶ原
青五輪
(
あおごわ
)
のあたりに
罷在
(
まかりあ
)
る、奥州変化の
先達
(
せんだつ
)
、
允殿館
(
いんでんかん
)
のあるじ朱の盤坊でござる。すなわち猪苗代の城、亀姫君の御供をいたし
罷出
(
まかりで
)
ました。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「むき
蟹
(
がに
)
。」「
殼附
(
からつき
)
。」などと
銀座
(
ぎんざ
)
のはち
卷
(
まき
)
で
旨
(
うま
)
がる
處
(
どころ
)
か、ヤタ
一
(
いち
)
でも
越前蟹
(
ゑちぜんがに
)
(
大蟹
(
おほがに
)
)を
誂
(
あつら
)
へる……わづか
十年
(
じふねん
)
ばかり
前
(
まへ
)
までは、
曾席
(
くわいせき
)
の
膳
(
ぜん
)
に
恭
(
うや/\
)
しく
袴
(
はかま
)
つきで
罷出
(
まかりで
)
たのを、
今
(
いま
)
から
見
(
み
)
れば、
嘘
(
うそ
)
のやうだ。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
忘れぬ
前
(
さき
)
に申上げたい儀で
罷出
(
まかりで
)
た。若様へお取次を頼みましょ。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お伺いに
罷出
(
まかりで
)
ましてござりまする。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
罷
常用漢字
中学
部首:⽹
15画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
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罷出時