“大蟹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおがに71.4%
おほがに28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
与十 いてえ。(と叫んで)わっ、(と反る時、鯉ぐるみ竹の小笠を夕顔の蔭に投ぐ。)ひゃあ、藪沢やぶさわ大蟹おおがにだ。人殺し!
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蠅男は、大蟹おおがにのような右手の鋭い鋏をふりかざして恐れ気もなく帆村に迫ってきた。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
……かつつくだから、「かにや、大蟹おほがにやあ」でる、こゑわかいが、もういゝ加減かげんぢいさんのふのに、小兒こども時分じぶんにやあ兩國下りやうごくしたいわしがとれたとはなした、わたし地震ぢしん當日たうじつ、ふるへながら
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「むきがに。」「殼附からつき。」などと銀座ぎんざのはちまきうまがるどころか、ヤタいちでも越前蟹ゑちぜんがに大蟹おほがに)をあつらへる……わづか十年じふねんばかりまへまでは、曾席くわいせきぜんうや/\しくはかまつきで罷出まかりでたのを、いまかられば、うそのやうだ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)