“恐多”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おそれおほ54.5%
おそれおお45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初め旧幕に阿諛あゆし、恐多おそれおほくも廃帝之説を唱へ、万古一統の天日嗣あまつひつぎあやううせんとす。かつ憂国之正士を構陥讒戮こうかんざんりくし、此頃外夷ぐわいいに内通し、耶蘇やそ教を皇国に蔓布まんぷすることを約す。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
なんとも恐多おそれおほことではござりますが、御新姐樣ごしんぞさまひとつおねがひがあつて罷出まかりいでましてござります、へい。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「恐れ……恐多おそれおおい事——うけたまわりまするも恐多い。陪臣ばいしんぶんつかまつつて、御先祖様お名をかたります如き、血反吐ちへどいて即死をします。」
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
武士の一分いちぶん相立ち申さず、お上へ対し恐多おそれおおい事とは存じながら、かく狼藉ろうぜきいたし候段、重々恐入りたてまつります、此の上は無実の罪にふくしたる友之助をお助け下され
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)