“阿諛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あゆ85.5%
おべつか4.8%
おもねり3.2%
おべっか1.6%
おもね1.6%
ついしょう1.6%
へつら1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ジュリアンはエマニュエルを知っており、グージャールはムーエーを知っていた。二人はにこやかな阿諛あゆ的な様子で近寄っていった。
阿諛おべつかを使はんのが一つぢや。却々なか/\頑としたところがある。そいから、我々新聞記者の通弊たる自己廣告をせんこつちや。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
阿諛おもねりまなこをチェーザレの家より放ちしことなく、おしなべての死、宮の罪惡なる遊女あそびめは 六四—六六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
どいつもこいつも慈悲深そうな顔をしやがって、体裁ばかりつくりやがって、弥撒ミサには行くし、坊主には物を送ったり阿諛おべっかを使ったりしやがる。
「お察し申しますよ」と、年増はすこし阿諛おもねるようにしみじみ言った。「向柳原はほんとうにどうしたんでしょう。まったく不実ふじつですね。そんな義理じゃないでしょうが……」
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
、陥らせまいと思うて諌めておるのじゃ、其処許そこもとのような無道人に阿諛ついしょうを云われて、人の道を踏はずそうとしているところを、はずさせまいとするに何が不孝じゃ
八人みさきの話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
惡太郎共に紙や色鉛筆の賄賂わいろを使うて阿諛へつらふやうな不憫ふびんな眞似もするだらうがなどと子供の上に必定ひつじやう起らずにはすまされない種々の場合の悲劇を想像して、圭一郎は身をかれるやうな思ひをした。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)