阿諛おべつか)” の例文
阿諛おべつかを使はんのが一つぢや。却々なか/\頑としたところがある。そいから、我々新聞記者の通弊たる自己廣告をせんこつちや。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
阿諛おべつか煽動せんどうとで育てられた、手の付けやうのない自惚うぬぼれとがあり、考へやうでは、この頃の大身の武家にありさうな、世間並の若樣でもあつたのです。
乾分こぶんでもないのだから、あへ阿諛おべつかをつかつて彼是言はねばならぬ義務は持たぬが、当然問題となるべき「三部曲」の批評が一つも文学雑誌——少なくとも文芸をその要素の一つとする雑誌や新聞に
愛人と厭人 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)