“茎”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
くき77.8%
けい11.1%
じく5.6%
かう1.1%
くく1.1%
くも1.1%
ずい1.1%
モト1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くきは直立して三〇センチメートル内外となり、心臓状円形で葉裏帯紫色の厚いやわらかな全辺葉ぜんぺんよう互生ごせいし、葉柄本ようへいほん托葉たくようそなえている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
空は、チチチチとさえずりに明けかけている。その澄みきった浅黄いろの大気の下に、草心尼の姿が一けいの野の花みたいに弱々と見えた。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
英吉は、ここぞ、と土俵に仕切った形で、片手に花のじく引掴ひッつかみ、片手でひげひねりながら、目をぎろぎろと……ただ冴えない光で
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
倉成竜渚りゆうしよの歿したのは前年文化九年十二月十日で、齢は六十五であつた。名はけいであつたらしい。鉛字えんじの世となつてから、経と書しかうと書し、諸書区々まち/\になつてゐる。あざなは善卿、通称は善司であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わびしかるべきくくだちのひたしもの、わけぎのぬたも蒔絵の中。惣菜そうざいもののしじみさえ、雛の御前おまえ罷出まかんづれば、黒小袖くろこそで浅葱あさぎえり。海のもの、山のもの。たかんなはだも美少年。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くもなよらにぬかづきて
茴香 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
そこからそれ、すすを噴きそうなつらを出して、あしずいから谷のぞくと、鍵の穴を真黒まっくろに窪ましているじゃアありませんか。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
みつみつし久米の子等が 粟生アハフにはカミラひとモト其根ソネがもと 其根芽ソネメつなぎて、伐ちてしやまむ(神武天皇——記)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)