“ずい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
56.5%
10.6%
10.6%
5.9%
2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
図彙1.2%
図意1.2%
1.2%
1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この節、肉どころか、血どころか、贅沢ぜいたくな目玉などはついに賞翫しょうがんしたためしがない。鳳凰ほうおうずい麒麟きりんえらさえ、世にも稀な珍味と聞く。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すぐとっつきに表階段があった。その手すりは大理石だが、それもヌーボー式のぬらりとした曲線で、花のずいが長くのびたように出来ている。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
武帝はけっして庸王ようおうではなかったが、同じく庸王ではなかったずい煬帝ようだい始皇帝しこうていなどと共通した長所と短所とをっていた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
王子路考おうじろこう」のは、しもされもしない、当代とうだいずい一の若女形わかおやままって、ものんであろうと菊之丞きくのじょう芝居しばいとさえいえば、ざればはじごと有様ありさまとなってしまった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
燈に丁字頭ちょうじがしらが立つと銭を儲けるとて拝し、かささぎさわげば行人至るとて餌をやり、蜘蛛が集まれば百事よろこぶとてこれを放つ、ずいは宝なり、信なり。
陰鬱な氣懶けだるい氣持は夜が更けるにつれて刻々に骨のずいまで喰ひ込んだ。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
または永き日を、かつ永くするあぶのつとめを果したる後、ずいる甘き露を吸いそこねて、落椿おちつばきの下に、伏せられながら、世をかんばしく眠っているかも知れぬ。とにかく静かなものだ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
植物などにも一花内の雌雄しゆうずい交わって専ら繁殖し行くもある。繁縷はこべなどこの伝で全盛を続けいるようだ。
としずいわかけれどもきやくぶにめうありて、さのみは愛想あいさううれしがらせをふやうにもなくわがまゝ至極しごく振舞ふるまいすこ容貌きりよう自慢じまんかとおもへば小面こづらくいと蔭口かげぐちいふ朋輩はうばいもありけれど
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たまたまくだんの餅金を得た仏話が秀郷竜宮入譚の幾分の原話たるあとを存す、『曼陀羅秘抄』胎蔵界の観音院に不空羂索ふくうけんじゃくあり、『仏像図彙ずい』に不空羂索は七観音の一なり
良人おっとを思う一図意ずいに屏風の許まで忍んで来ましたが、屏風の中に居る目の悪いお客と云うは即ち稻垣小三郎で、深川扇町に居りまするが、山口屋の抱え遊女音羽というものは
そこからそれ、すすを噴きそうなつらを出して、あしずいから谷のぞくと、鍵の穴を真黒まっくろに窪ましているじゃアありませんか。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
このにち運動うんどうは、ほねずいまで疲勞ひろうするやうかんじるのであるが、そのあらげたる破片はへん食卓しよくたくの一ぐうならべて、うして、一ぱいやるとき心持こゝろもちといふものは、んともはれぬ愉快ゆくわいである。