“蔭口”の読み方と例文
読み方割合
かげぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歌劇『セヴィリアの理髪師』の「蔭口かげぐちの歌」も私は三種類持っている。帝政時代のロシアで入れたグラモフォンのレコードが一番美しい。
などと、美奈子の心を察するように、忠勤ぶった蔭口かげぐちを利く時などには、美奈子は、その女中をそれとなくたしなめるのが常だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
いたずらに蔭口かげぐちを云うくらいですごしていたが、若い娘の胸の火はこの頃の暑さ以上に燃えて熱して、かれの魂は憤怒ふんぬに焼けただれていた。
半七捕物帳:35 半七先生 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)