“蔭影”の読み方と例文
読み方割合
かげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堀の水は鉛色に煙り、そとへ突き出した木々の枝葉で、土塀のあちこちには蔭影かげがつき、風が吹くたびにそれがれた。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その男は頭から足の先まで蔭影かげにかざされてゐるのだ。ただほんのりと前から光りをうけてはゐるが、レヴコーがちよつとでも前へ出ようものなら、いやでも自分のからだを明るみへ曝さなければならぬ。
おのづから蔭影かげこそやどれ咲きてる桜花さくらの層のこのもかのもに
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)