“満”のいろいろな読み方と例文
旧字:滿
読み方割合
み41.6%
みた16.0%
まん12.0%
みち7.2%
まる7.2%
みつ2.4%
みて2.4%
つま1.6%
みつる1.6%
くち1.6%
ミ0.8%
く0.8%
なみ0.8%
は0.8%
まろ0.8%
サ0.8%
ミタ0.8%
ミチ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月は一庭の樹(じゆ)を照(て)らし、樹は一庭の影を落し、影と光と黒白(こくびやく)斑々(はん/\)として庭(には)に満(み)つ。椽(えん)に大(おほい)なる楓(かへで)の如き影あり、金剛纂(やつで)の落せるなり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
彼の心は事業(しごと)の方へ向いた。その自分の気質に適した努力の中に、何物を以(もっ)ても満(みた)すことの出来ない心の空虚を充(みた)そうとしていた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ビール一杯が長くて十五分間、その店のお客たる資格を作るものとすれば、一時間に対して飲めない口にもなお四杯の満(まん)を引かねばならない。
銀座界隈 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
『泣(なか)んでも可(え)え、最早(もう)乃父(おれ)も問わんから、サア奥へ帰るが可(え)え、』と優(やさ)しく言った其(その)言葉は少ないが、慈愛に満(みち)て居たのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「女の子で。そうですか、もう満(まる)一つに近いにしては痩せている。乳がよく出ないので? そいつあいけねえ、かあいそうに」
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし満(みつ)れば虧(か)くるの比喩(ひゆ)に洩(も)れず、先頃から君江の相貌(そうぼう)がすこし変ってきた。金青年に喰ってかかるような狂態(きょうたい)さえ、人目についてきた。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
或年(あるとし)の住僧此塔の出たる時天を拝していのる、我法華(ほつけ)千部読経(どくきやう)の願(ぐわん)あり、今一年にして満(みて)り、何とぞ命を今一年延(のば)し玉へと念じて、かの塔を川中の淵(ふち)に投(なげ)こみたり。
驚きの目を睜(みは)って、父親の立寄って行くところへは、どんな満(つま)らないものでも、小野田も嬉しそうに従(つ)いて行って見せたり、説明したりした。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
... 御馳走しても張合(はりあい)のある人に食べさせたいが、エート、もしや私の不在中(るすちゅう)に大原満(みつる)という人は年始に来なかったかえ」妹「イイエまだお見えになりません」兄
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
其中(そのうち)にお腹も満(くち)くなり、親の肌で身体も温(あたた)まって、溶(とろ)けそうな好(い)い心持になり、不覚(つい)昏々(うとうと)となると、含(くく)んだ乳首が抜けそうになる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
散(サン)ズレバ春風(シユンプウ)ニ入(イ)リテ洛城(ラクジヤウ)ニ満(ミ)ツ……
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
難民は腹の満(く)ちい連中のことをぶすくさ言う。
妻 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
笑うのも無理はない、王の前には大きい酒の甕(かめ)が幾つも並んでいて、どの甕にも緑の酒があふれ出しそうに満(なみ)なみと盛ってあった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「ああ、腹が満(は)った」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのとき、背の皇子のあまりに歎かせらるる有様を見て……あれはその……なんと言つたかな……さう、川原(かわら)ノ史(ふひと)・満(まろ)……その満が奉つた歌だつた。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
謝名城(ジナグスク)(大宜味(オホギミ)村)の海神祭(ウンジヤミ)のおもろには「ねらやじゆ〔潮〕満(サ)すい、みなと〔湊〕じゆ満(ミチ)ゆい……」とあつて、沖あひの事を斥(さ)すらしい。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
長ク英雄ヲシテ 涙襟(エリ)ニ満(ミタ)シム
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
謝名城(ジナグスク)(大宜味(オホギミ)村)の海神祭(ウンジヤミ)のおもろには「ねらやじゆ〔潮〕満(サ)すい、みなと〔湊〕じゆ満(ミチ)ゆい……」とあつて、沖あひの事を斥(さ)すらしい。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)