“飽満”のいろいろな読み方と例文
旧字:飽滿
読み方割合
ほうまん81.8%
はうまん18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よく聞きただして見ると、しかく平気な男も、時々は歓楽の飽満ほうまんに疲労して、書斎のなかで精神を休める必要が起るのだそうであった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ウンという程飽満ほうまんしたアトの富豪連ですから、そうした脱俗的なピクニック気分を起すのは、生理上むしろ当然の要求かも知れませんからね。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
飽満はうまんと寂蓼とは同じでない。倦怠と憧憬とは同じでない。それでゐてこれが同じであると言はなければならなくなるのは何の故であらう。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
一日に何千何万といふ人命をかけにしてこの本能に飽満はうまんの悦楽を与へるのが戦争であるとは、誰しもひ得まい。
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)