“飽和”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうわ80.0%
サチュレート20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仙丹せんたんに練り上げて、それを蓬莱ほうらい霊液れいえきいて、桃源とうげんの日で蒸発せしめた精気が、知らぬ毛孔けあなからみ込んで、心が知覚せぬうちに飽和ほうわされてしまったと云いたい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人のことばを飽和ほうわすると、そこにちょうどよい情熱と常理との推進力がかもされてくる。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
分光器にかけて分析した帝展の日本画が果してみんなそれぞれに充分飽和サチュレートした特色を含んでいるだろうか。それともいくら分析してもどこまでも不飽和な寝惚ねぼけた鼠色に過ぎないだろうか。
帝展を見ざるの記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)