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飽和
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ほうわ
ふりがな文庫
“
飽和
(
ほうわ
)” の例文
仙丹
(
せんたん
)
に練り上げて、それを
蓬莱
(
ほうらい
)
の
霊液
(
れいえき
)
に
溶
(
と
)
いて、
桃源
(
とうげん
)
の日で蒸発せしめた精気が、知らぬ
間
(
ま
)
に
毛孔
(
けあな
)
から
染
(
し
)
み込んで、心が知覚せぬうちに
飽和
(
ほうわ
)
されてしまったと云いたい。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
二人のことばを
飽和
(
ほうわ
)
すると、そこにちょうどよい情熱と常理との推進力が
醸
(
かも
)
されてくる。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
常陸はずんと風もあらい、地も
粗
(
あら
)
い、人も
荒削
(
あらけず
)
りじゃが、
剛毅
(
ごうき
)
というやつが
骨太
(
ほねぶと
)
に坐っておる。こう二つのものの
中庸
(
ちゅうよう
)
を行って、よく
飽和
(
ほうわ
)
しているのが大石大夫の人がらじゃと、わしは思うが
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
セピヤ色の水分をもって
飽和
(
ほうわ
)
したる空気の中にぼんやり立って眺めている。二十世紀の倫敦がわが心の
裏
(
うち
)
から次第に消え去ると同時に眼前の塔影が
幻
(
まぼろし
)
のごとき過去の歴史を吾が
脳裏
(
のうり
)
に
描
(
えが
)
き出して来る。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
飽
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
“飽和”で始まる語句
飽和度