“荒削”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらけず78.6%
あらけづ21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生憎あいにくそんなものは持合せていないので、まあ我慢することにして——足袋たび穿き、手袋をはめ——天井裏は、皆荒削あらけずりの木材ばかりで
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
小初は電球をひねって外出の支度をした。箪笥たんすから着物を出して、荒削あらけずりの槙柱まきばしらなわくくりつけたロココ式の半姿見へ小初は向った。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
恐しい勢ひで風をつた分銅が、物置の柱へ、狙ひ違はず叩き付けられると、凄じい音がして、荒削あらけづりの松の柱が、お椀型に二分ほど凹みます。
でもまだ、彼は、確かに氣難きむづかしげな容子で、大きな頭を椅子の背のふくらみにもたせかけ、荒削あらけづりの花崗岩みかげいはのやうな顏にも、大きな黒い眼にも、火の光を受けてゐた。