“満潮”のいろいろな読み方と例文
旧字:滿潮
読み方(ふりがな)割合
みちしお44.4%
みちしほ22.2%
まんちょう16.7%
まんてう11.1%
グラン・マレ5.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春の生理をみなぎらした川筋の満潮みちしおが、石垣のかきの一つ一つへ、ひたひたと接吻くちづけに似た音をひそめている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
満潮みちしおになったら、みんなでその綱をひっぱれば、船はひとりで出るみてえにすうっと出るよ。
海凪ぎぬ、満潮みちしほのゆたのたゆたに、
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
木草なし、満潮みちしほどきの
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
このままにうちすてておくと、満潮まんちょうにさらわれて、船が他の岩角にたたきつけられるのは、わかりきったことである。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
欄干にって下を見ると満潮まんちょう干潮かんちょうか分りませんが、黒い水がかたまってただ動いているように見えます。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かやの穂の満潮まんてう
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
見る/\うち満月が木立こだちを離れるに従ひ河岸かはぎし夜露よつゆをあびた瓦屋根かはらやねや、水に湿れた棒杭ぼうぐひ満潮まんてうに流れ寄る石垣下いしがきした藻草もぐさのちぎれ、船の横腹よこはら竹竿たけざをなぞが、逸早いちはやく月の光を受けてあをく輝き出した。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
折柄おりから、窓のそとは満潮グラン・マレで、あぶくを載せた上潮のうねりが、くどくどと押し返し、巻きかえし、いつ果てるとも見えない有様であった。