“棒杭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼうぐい64.0%
ぼうくい16.0%
ぼうぐひ12.0%
ばうぐひ2.0%
ばうくひ2.0%
ぼうくひ2.0%
ぼっくい2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然し勤労者の中には「十月」以後ソヴェト同盟で生産は生産のために行われているという羨むべき事実を理解しない「棒杭奴」もある。
しかも、明らかに凶器として使用されたらしい棒杭が、死体から一間ばかりはなれたところに投げすてられて、霜をかぶっていた。
誰が何故彼を殺したか (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
汽車はたゞ、曠野暗夜時々けつまづくやうにしくぎた。あとで、あゝ、あれが横濱だつたのかとも、れしよびれた棒杭夜目つた。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一廻くるりとにまはつて前足をついて、棒杭つて、お天気るのであらう、仰向いてた。れるといまにくよ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
このは、持主といふのでもない、細引麻繩棒杭えつけてあるので、あの、占治茸が、腰弁当握飯半分つたり、ちやんだの、乳母だのが菓子けてつたり
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いやうな、ものうい姿でゐるゆき子の変化が、そゞろに哀れで、富岡は、昔歌舞伎で観た、朝顔日記の大井川だつたか、棒杭に抱きついて、嘆いてゐた深雪の狂乱が、に浮んだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
「おい、どうしたんだい。キスしないかよ。婚礼がすんだら、キスするんだよ。両方から寄っかかって行きな。なんとかいうんだぜ。まるで棒杭みたいだ、お前たちゃ」
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)