トップ
>
棒杭
>
ぼうぐひ
ふりがな文庫
“
棒杭
(
ぼうぐひ
)” の例文
汽車
(
きしや
)
はたゞ、
曠野
(
あらの
)
の
暗夜
(
やみ
)
を
時々
(
とき/″\
)
けつまづくやうに
慌
(
あわたゞ
)
しく
過
(
す
)
ぎた。あとで、あゝ、あれが
横濱
(
よこはま
)
だつたのかと
思
(
おも
)
ふ
處
(
ところ
)
も、
雨
(
あめ
)
に
濡
(
ぬ
)
れしよびれた
棒杭
(
ぼうぐひ
)
の
如
(
ごと
)
く
夜目
(
よめ
)
に
映
(
うつ
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
入口
(
いりぐち
)
から三
間許
(
げんばか
)
り
隔
(
へだて
)
て、
棒杭
(
ぼうぐひ
)
を
打
(
う
)
ち、
鐵條
(
てつでう
)
を
張
(
は
)
り、
人
(
ひと
)
を
入
(
い
)
らしめぬ
樣
(
やう
)
に
警戒
(
けいかい
)
を
依頼
(
いらい
)
されたのだ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
大井川の
棒杭
(
ぼうぐひ
)
にしがみついて、
天道
(
てんだう
)
さまを、うらんでゐたんぢや、意味ないよ。あ、ひとり在るよ。日本にも、勇敢なやつが、ひとり在つたぞ。あいつは、すごい。知つてるかい?
富嶽百景
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
棒杭
(
ぼうぐひ
)
のやうに突立つて、じつと剽軽な男の顔を見つめてゐた。そこらの
卓子
(
テーブル
)
に居合はせた人達は、じつと鳴りを鎮めて、この音楽家の返答を待つてゐた。ホフマンは静かな声で言つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
見る/\
中
(
うち
)
満月が
木立
(
こだち
)
を離れるに従ひ
河岸
(
かはぎし
)
の
夜露
(
よつゆ
)
をあびた
瓦屋根
(
かはらやね
)
や、水に
湿
(
ぬ
)
れた
棒杭
(
ぼうぐひ
)
、
満潮
(
まんてう
)
に流れ寄る
石垣下
(
いしがきした
)
の
藻草
(
もぐさ
)
のちぎれ、船の
横腹
(
よこはら
)
、
竹竿
(
たけざを
)
なぞが、
逸早
(
いちはや
)
く月の光を受けて
蒼
(
あを
)
く輝き出した。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
橋
(
はし
)
の
詰
(
つめ
)
の
浮世床
(
うきよどこ
)
のおぢさんに
掴
(
つか
)
まつて、
顔
(
ひたひ
)
の
毛
(
け
)
を
真四角
(
まつしかく
)
に
鋏
(
はさ
)
まれた、それで
堪忍
(
かんにん
)
をして
追放
(
おつぱな
)
したんださうなのに、
夜
(
よ
)
が
明
(
あ
)
けて
見
(
み
)
ると、また
平時
(
いつも
)
の
処
(
ところ
)
に
棒杭
(
ぼうぐひ
)
にちやんと
結
(
ゆわ
)
へてあツた。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
棒
常用漢字
小6
部首:⽊
12画
杭
漢検準1級
部首:⽊
8画
“棒”で始まる語句
棒
棒縞
棒立
棒切
棒鼻
棒手振
棒鱈
棒片
棒頭
棒組