“追放”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ついほう22.7%
つゐはう18.2%
ヤラ13.6%
おいはな9.1%
おっぱな9.1%
おつぱな9.1%
おつぱら4.5%
おひはな4.5%
やら4.5%
やらは4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右のような次第しだいだから、実を言えば、百合の字面を日本のユリからは追放ついほうすべきもので、ユリの名はその語原がまったく不明である。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
ロレ いや、そのことば鋭鋒きっさきふせ甲胄よろひおまさう。逆境ぎゃくきゃうあまちゝぢゃと哲學てつがくこそはひとこゝろなぐさぐさぢゃ、よしや追放つゐはうとならうと。
自身のオヤたちが、長く覺え傳へ、語りついで來た間、かうした事に行き逢はうとは考へもつかなかつた時代トキヨが來たのだ、と思うた瞬間、何もかも、見知らぬ世界に追放ヤラはれてゐる氣がして
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
二十歳前後の男女は社会に対する経験の年齢から言ったらまだ一歳か二歳の小児だ。そういう小児を監督者なしに情界じょうかい追放おいはなすほど危険な事はない。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それで堪忍をして追放おっぱなしたんだそうだのに、夜が明けて見ると、また平時いつもの処に棒杭にちゃんと結えてあッた。
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だまれ! をひくせ伯父樣をぢさまめかけねらふ。愈々いよ/\もつ不埒ふらちやつだ。なめくぢをせんじてまして、追放おつぱなさうとおもうたが、いてはゆるさぬわ。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「囚人馬車の癖に宮様のやうに威張りかへつてのさばりやがる……一体あん中に幾人いくたり乗つてやがるんだろう……あんな罪人なんて奴は何だね樺太三界にでも追放おつぱらつちまつた方がいいんだ、ねえ旦那。」
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
思ひ出して心を改ためよと云て此家の下男に追放おひはなすべしと渡すに下男どもは面白おもしろ半分手取足取引摺ひきずりゆき宿はづれにて突放つきはなしければ盜人はいのち辛々から/″\這々はう/\ていにて逃去たりさて又半四郎は夫より宿屋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
自身のおやたちが、長く覚え伝え、語りついで来た間、こうした事に行き逢おうとは、考えもつかなかった時代ときよが来たのだ、と思うた瞬間、何もかも、見知らぬ世界に追放やらわれている気がして
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
追放やらはれた為に、人間が苦痛くるしみさと、涙の谷に住むと云ふのは可いが、そんなら何故神は、人間をして更に幾多の罪悪を犯さしめる機関、即ち肉と云ふものを人間に与へたのだらう?
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)