追放つゐはう)” の例文
ロレ いや、そのことば鋭鋒きっさきふせ甲胄よろひおまさう。逆境ぎゃくきゃうあまちゝぢゃと哲學てつがくこそはひとこゝろなぐさぐさぢゃ、よしや追放つゐはうとならうと。
「可哀想だが心掛が惡い。追放つゐはうかな、島へやる程の罪かも知れないよ。もつとも徳松が伯父を殺す氣があるとは知らなかつたらしい」
しくば明後日追放つゐはうの場所へいたり對面すべしかならず御府内にて麁相そさうなる儀いたすこと勿れとて下られけるに忠八は思はず眼中がんちうなみだ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
享保きやうほはじめころ將軍吉宗公町奉行まちぶぎやう大岡越前守と御評議ごひやうぎあつて或は農工商のうこうしやうつみなるものに仰付けられ追放つゐはう遠島ゑんたうかはりに金銀を以てつみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「チッバルトはなしゃれた、そしてロミオは……追放つゐはう!」……「追放つゐはう」……その追放つゐはう」といふ一言ひとことがチッバルトを一萬人まんにんころしてのけた。
「いや俺には段々判つて來る、——巾着切は重くて遠島、精々叩き放しか追放つゐはうで濟むが、三千兩の盜人は、獄門か打首だぜ」
ロミオ なに、追放つゐはう! 慈悲じひぢゃ、死罪しざいうてくだされ。謫竄さすらへとなるはぬるよりもおそろしい。追放つゐはううてくださるな。
其方儀白子屋庄三郎さいつねはじめの惡事あくじ荷擔かたんいたし候段不屆に付追放つゐはうつく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)