“やら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤラ
語句割合
28.6%
9.5%
4.8%
野地4.8%
4.8%
傳染4.8%
惨死4.8%
4.8%
海底4.8%
4.8%
4.8%
追放4.8%
逮捕4.8%
4.8%
野良4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「オイ/\飛んだことを言ふ——デ、彼奴きやつに一杯、酒を飲ませてやらうと思ふんだが、我々の手では駄目だから、こゝおいてか花吉大明神の御裾におすがり申すのだ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ここに伊耶那岐の大御神、いたく忿らして詔りたまはく、「然らば汝はこの國にはなとどまりそ」と詔りたまひて、すなはち神逐かむやらひにやらひたまひき二四
追ひやら下心したはさもあれやいふことは皆うやうやし聞きのよろしさ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
やらはれし我のし方ここにして早や遥かなり帰り今在り
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
私達は廣い野地やらを別れ/\になつてうろつきまはつた。まつすぐに飛上とびあがりまた飛下りる雲雀のあとを追つて。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
雲雀のは其のまはりの草もろくに生えぬ露出むきだし野地やらに有るのだ。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
「貴公よく考えてみろ! 貴公はたか田舎いなかの小学校の校長じゃアないか。同じ乃公の塾に居た者でも高山や長谷川は学士だ、それにさえ乃公は娘をやらんのだぞ。身の程を知れ! 馬鹿者!」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『あなた、傳染やられたのぢやありませんか?……』
道:――ある妻の手紙―― (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
これの親爺おやぢはもと矢張り此所の造船場でわつしの組下にをりやして、百六番船の試運転の時に惨死やられやしたもんで、十二の時からわつしが引き取つて仕込んだんでごわす。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
不可いけねえ、やられた、旦那が殺れた! ……オ、奥様も死んだらしいわ——ッ」
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
梯立はしだての 熊来くまき海底やらに 新羅斧しらきおの陥れ、ワシ
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
ボスエルの『ジョンソン伝』に、ジョンソンわれ能くデンマーク語でホレボウの『氷州アイスランド博物誌』の一章を暗誦あんしょうすと誇るのでやらせて見ると、「第五十二章蛇の事、全島に蛇なし」とあるばかりだそうな。
かれ大后この御歌を聞かして、いたく忿りまして、大浦に人を遣して、追ひ下して、かちよりやらひたまひき。
自身のおやたちが、長く覚え伝え、語りついで来た間、こうした事に行き逢おうとは、考えもつかなかった時代ときよが来たのだ、と思うた瞬間、何もかも、見知らぬ世界に追放やらわれている気がして
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
一時はどうなることかと思いましたわ。なにしろ、札付の幸田なんかとツルんでいるんですから、それといっしょくたに逮捕やらされたら、それこそアガキのつかないことになるから……
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
われは常陸のやらにして
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
私達がわい/\と大きな歡聲くわんせいを擧げて林の中から飛出すと、シラチブチの明るい野良やらには人ツ子一人居ず、はた/\と白鷺しらさぎが飛び出す、ピユチクピユチク空で鳴く鳥がゐる。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)