“やッ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
12.5%
12.5%
12.5%
12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さきへ、一口やッつけてと。……ふーッ、さて、こう度胸のすわった処で、一分別遣ッつけよう。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二三度彼方此方あちこちで小突かれて、蹌踉よろよろとして、あやうかったのをやッ踏耐ふんごたえるや、あとをも見ずに逸散いっさんに宙を飛でうちへ帰った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
招魂社の裏手の知れにくうちで、車屋に散々こぼされて、やッと尋ね当てて見ると、門構は門構だが、潜門くぐりもんで、国で想像していたような立派な冠木門かぶきもんではなかった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
これ粂之助ちょっと此処これへ来い、おのれはまだ年は十九で、虫も殺さぬような顔附をして居るが太いやッちゃ、ていよくお嬢様を誘い出して、不忍弁天の池のふちの淋しい処でお嬢様を殺して、金を取って
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「何、そりゃ、ちゃんと心得てら。でも、あの余計にゃあ無いもんだ。こいつあね、蠅じゃあ大きくって、駄目なの、小さな奴なら蜘蛛くもの子位はやッつけるだろう。こら、こわいなあ、まあ。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
理窟はさて置いて、この面舐かおなめの一儀が済むと、ポチもやッと是で気が済んだという形で、また庭先をうろうろし出して、椽の下なぞを覗いて見る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)