“ようや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.1%
妖冶1.3%
0.5%
0.5%
雍也0.3%
0.2%
時漸0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金眸は朝よりほらこもりて、ひとうずくまりゐる処へ、かねてより称心きにいりの、聴水ちょうすいといふ古狐ふるぎつねそば伝ひに雪踏みわげて、ようやく洞の入口まで来たり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
淡い散光ライムの下で昨夜通りの書割の前で、法水はあの妖冶ようや極まりない野獣——陶孔雀の犯罪顛末を語り始めたのであった。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
只今なれば起るのが十時でげすな、往時まえ巳刻よつと云った時分にようやく眼を覚して
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
上州じょうしゅう岩鼻いわはなの代官をり殺した国定忠次くにさだちゅうじ一家の者は、赤城山あかぎやまへ立てこもって、八州の捕方とりかたを避けていたが、其処そこも防ぎきれなくなると、忠次をはじめ、十四五人の乾児こぶんは、ようやく一方の血路を、り開いて
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
平次の決心はようやく定まつた樣子です。
するとその拍子に、以前の女は男の寝ている蒲団のすそを廻って、そのへや違棚ちがいだなの下の戸袋の内へ、スーと入ってしまった、男もこの時漸ようやく夢が醒めたように身体からだも軽くなったので
一つ枕 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)