“違棚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちがいだな90.0%
ちがひだな10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
某は身をかわしてけ、刀は違棚ちがいだなの下なる刀掛に掛けありし故、飛びしざりて刀を取り抜き合せ、ただ一打に横田を討ち果たし候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今もその当時使った象牙ぞうげの玉の算盤を、離室の違棚ちがいだなに置いて、おりおりそれを取り出しては、必要もないのにぱちぱちとやり出す。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
立床の間には三幅對ぷくついの掛物香爐かうろを臺にいたゞいてあり不完全物ながら結構けつこうづくめの品のみなりうちゆかしき違棚ちがひだなには小さ口の花生はないけへ山茶花を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鏡子はふとトランクや鞄の鍵をどうしたかと云ふ疑ひをいて書斎へ行つた。そして赤地錦あかぢにしき紙入かみいれ違棚ちがひだなから出した中を調べて見たが見えない。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)