“聴水”の読み方と例文
読み方割合
ちょうすい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金眸は朝よりほらこもりて、ひとうずくまりゐる処へ、かねてより称心きにいりの、聴水ちょうすいといふ古狐ふるぎつねそば伝ひに雪踏みわげて、ようやく洞の入口まで来たり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
原来其方そなたが親の仇敵かたき、ただに彼の金眸のみならず。かれが配下に聴水ちょうすいとて、いと獰悪はらぐろき狐あり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
さきに文角ぶんかくぬしが物語に、聴水ちょうすいといふ狐は、かつてわが父月丸つきまるぬしのために、尾の尖かみ切られてなしと聞きぬ。今彼の狐を見るに、尾の尖断離ちぎれたり。恐らくは聴水ならん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)