“おの”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オノ
語句割合
己49.4%
斧25.6%
自12.1%
汝5.5%
自己2.0%
小野1.8%
我0.5%
奴0.4%
各0.4%
御乗0.4%
吾0.2%
大沼0.2%
御呑0.2%
御展0.2%
御載0.2%
御退0.2%
御飲0.2%
慄0.2%
戦0.2%
爾0.2%
者0.2%
自分0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人は己(おの)れの力で食わなければならない。姉さんなんぞはほんとにえらいもんだ。と僕のうちでは陰でほめているのサ。ネー斎藤さん。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
「先週わがアリョーナ・イヴァーノヴナを斧(おの)でやっつけたのは、本当に何か未来のナポレオンとでもいったような者じゃないかな?」
高い土塀(どべい)と深い植込とに電車の響も自(おの)ずと遠い嵐のように軟(やわら)げられてしまうこの家(や)の茶室に、自分は折曲げて坐る足の痛さをも厭(いと)わず
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ば誰(たれ)が頼(たの)んで殺(ころ)させたるや汝(おの)れ三次に頼んで殺(ころ)させたれば己れが手を下して殺せしより猶(なほ)以(もつ)て不屆(ふとゞき)なり又最前三次と突合せの節三次を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ト自己(おの)が云う事だけを饒舌(しゃべ)り立てて、人の挨拶(あいさつ)は耳にも懸けず急歩(あしばや)に通用門の方へと行く。その後姿を目送(みおく)りて文三が肚の裏(うち)で
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それは二枚折の時代のついた金屏風で、極彩色の六歌仙が描かれていたが、その丁度小野(おの)の小町(こまち)の顔の所が、無惨にも一寸(いっすん)許(ばか)り破れたのだ。
心理試験 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
山(やま)には木樵唄(きこりうた)、水(みづ)には船唄(ふなうた)、驛路(うまやぢ)には馬子(まご)の唄(うた)、渠等(かれら)はこれを以(もつ)て心(こゝろ)を慰(なぐさ)め、勞(らう)を休(やす)め、我(おの)が身(み)を忘(わす)れて屈託(くつたく)なく其(その)業(げふ)に服(ふく)するので、恰(あたか)も時計(とけい)が動(うご)く毎(ごと)にセコンドが鳴(な)るやうなものであらう。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「エエッ、放せ。放さぬか。貴様も悪魔の片割れか。今まで悪魔と馴れ合っていたのか。放せ。放せ。奴(おの)レッ」
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作、杉山萠円(著)
〔凝リテ花ヲ成サザルハ霿淞ニ異ナリ/著来シテ物物各(おの)オノ容ヲ異ニス/柳条ハ脆滑ニシテ蓴油ノゴトク膩(なめ)ラカナリ/松葉ハ晶瑩ニシテ蛛網ノゴトク封(と)ヅ/氷柱四檐繖角ニ垂レ/真珠万点裘茸ニ結ブ/詩人何ゾ管セン休徴ノ事/奇景看(ま)ノアタリニ驚ク老イニ至リテ逢フトハ〕按(あん)ズルニ曾南豊(そうなんほう)ノ集中ニ霿淞(むしょう)ノ詩アリ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
皇子(みこ)等(たち)共に対(こた)へて曰(いは)く、理実(ことわり)灼然(いやちこ)なり。則ち草壁皇子尊先(ま)づ進みて盟ひて曰(いは)く、天神(あまつかみ)地祇(くにつかみ)、及び天皇(すめらみこと)証(あきら)めたまへ、吾(おの)れ兄弟長幼、并(あは)せて十余の王(みこ)、各(おのおの)異腹(ことはら)より出(い)づ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
赤城の山頂には火口原湖として大沼(おの)と小沼(この)と二つの湖水があった。頃はいつの頃か定かに判らないが、山麓の村の長者の家で十六になる美しい一人娘があった。或る時しきりに赤城の登山を望んだ。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「どうです、あちらへいらしって煙草でも御呑(おの)みになっちゃ。喫煙室はあすこの突き当りです」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「今日は、大日向さまの、第三章の御神意を御展(おの)べいたします。御信者の方は、どなたも、御神服をおつけ下さい」
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
「はあ、何か雑誌へでも御載(おの)せになるんですか」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ふ、ふ、古道具でござります。只今お主侯様(とのさま)から、もう不用じゃ、払い下げいとの御諚(ごじょう)がござりましたゆえ、出入りの古道具屋へ売払いに参るところでござります。御退(おの)き下されませい」
細君は「早く御飲(おの)みになったら宜(い)いでしょう」と逼(せま)る。早く飲んで早く出掛けなくては義理が悪い。思い切って飲んでしまおうとまた茶碗を唇へつけるとまたゲーが執念深(しゅうねんぶか)く妨害をする。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さっきの夢にまだ心は慄(おの)のき続けていたが、泣き声があまりひどいので怪しみながら寝台の上に坐った。
いのちの初夜 (新字新仮名) / 北条民雄(著)
人人のおそれ戦(おの)のく対象物の相違が、こんなに違ったまま世の中が廻っていて、——プロペラの廻転を停めるように、私は一度、ぴたりと停った世の中というものを見てみたい。
殺さぬと云張(いひはる)かハテ知たことよ身に覺えのなきことは何處迄(どこまで)も此の段右衞門は覺えなしサと云(いふ)にお文は夫なら是程慥(たしか)な證據(しようこ)が有ても知(しら)ぬと云か段右衞門アヽ騷々(さう/″\)しい女如(ごと)きが口で云ふ事は證據(しようこ)に成者か爾(おの)れは取逆上(のぼせ)亂心(らんしん)して居るな但(たゞし)は熱(ねつ)の上言(うはごと)か未練(みれん)な僞(いつは)りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女房(かみさん)の料簡(れうけん)ぢやあ、廓外(そと)へ出(で)て——それこそ新橋(しんばし)なぞは、近來(きんらい)吉原(よしはら)の者(おの)も大勢(おほぜい)行(い)つて居(ゐ)るから——彼處等(あすこら)へ行(い)つて待合(まちあひ)でもすれば、一番(いちばん)間違(まちがひ)は無(な)いと思(おも)つたのだが、此議(これ)は又(また)その娘(むすめ)が大反對(だいはんたい)で
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
醜い汚い筋をぶるぶると震わせながら、麸(ふ)を嘗(な)めるような形が、歴然(ありあり)と、自分(おの)が瞳に映った時、宗吉はもはや蒼白(まっさお)になった。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)