おの)” の例文
えいえい、レヴコーおのれはな! なんちふこつた? おほかた、どしやう骨を叩き折つて貰ひたいのぢやらう! こいつをふん縛れ!
たれたのんでころさせたるやおのれ三次に頼んでころさせたれば己れが手を下して殺せしよりなほもつ不屆ふとゞきなり又最前三次と突合せの節三次を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おのれ相川様へ胡麻ごまアすりやアがって、おれの養子になる邪魔をした、そればかりでなくおれの事を盗人ぬすっと根性があると云やアがったろう、どう云う訳で胡麻をって
おのれ化物、再び姿を現わさば真二つと、刀の柄に手をかけて霎時しばしの間、くらき水中を睨み詰めていたが、ただ渦巻落つる水の音のみで、その後は更に音の沙汰もない。
河童小僧 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「黙れ黙れッ、気儘きままに云わしておけば好き勝手な囈言たわごとおのれ如きに身の指図を受けようか」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時に、馬に附添って来た三人の武士は、おの狼藉者ろうぜきもの! と呼ばわってきってかかりでもするかと思うと、それも微塵みじん騒がず、にわかに馬の側から立退いて、やや遠く三方に分れて立ちました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おのれツ、卑怯ひけふツ」
取たることまで逐一ちくいち訴へ呉ん邪魔じやませずと其所そこひらいて通しをれとのゝしるを段右衞門はいかおのいかして置ば我が身の仇なり覺悟をせよと切付るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
又九郎はおのれ斬りやアがったなと空鉄砲からでっぽうを持って永禪和尚に打って掛るをぱずして
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
推参ぞっ、雑人ぞうにんども。——柴田修理亮勝家しゅりのすけかついえの身に、おのれらの槍が立とうや。鬼柴田の名はあだには持たぬぞ。——われに立ち向わん程の者は、小川土佐(佐平次祐忠すけただ)か木下美作きのしたみまさか
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
即ち昨夜ゆうべとおなじ刻限になったから、おのれ妖怪変化ざんなれ、今夜こそはの正体を見とどけて、あわくば引捉ひっとらえてばけの皮をいでれようと、手ぐすね引いて待構まちかまえていると
画工と幽霊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
おのれ、この主膳を……手込めにしようとするな」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おのれッ」
殺したこともかへつて彼等三人にうたがひがかゝる道理だと三五郎の計略けいりやくにてすでに火葬を頼んだ其時にもしもとおれは不承知しようちを言たらおのれが懷中ふところから金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
(なんの、おのれなどに、不愍ふびんをかけられて、怨みを忘れるような婆ではないぞ——)
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんじは文治郎が掛合に参った時悪口あっこうき、能くも面体めんていへ疵を付けたな、おの
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おのれは、生命いのちというものが惜しくないか!」
おのれツ」
それが当然の成行なりゆきだわえ! だが兆二郎が加賀の廻し者だとはおのれだけの悪推量わるずいりょう、娘の棗に懸想けそうして、それが成らぬところから卑怯ひきょうな作りごとをして、あだをしよう腹だろうが! ば! ばか者奴ッ
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのれは間諜いぬじゃ、幕府の犬であろうな」
小「此奴おのれ斬ったな、何処にるか」
おのれツ」
「待ていっ、おのれ、待たぬかよ!」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おお、おのれは土方だな」
祖「おのれ切腹致したな」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おのれツ」
おのれも、その一人だな」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのれが、汝れが」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おのれツ」
「……おのれか」
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのれも!」
おのれ」
おのれこそ」
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おのれ!」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おのれ」
おのれッ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)