“じぶん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
自分55.7%
時分32.6%
9.6%
自個1.0%
時代0.2%
自身0.2%
自家0.1%
時刻0.1%
時文0.1%
時間0.1%
耳聞0.1%
自己0.1%
部屋0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そらくもくした! うすかげうへを、うみうへう、たちままたあかるくなる、此時このときぼくけつして自分じぶん不幸ふしあはせをとことはおもはなかつた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
Kさんのその時分じぶんうたに、わがはしやぎし心は晩秋ばんしう蔓草つるくさごとくから/\と空鳴からなりするといふやうなこゝろがあつたやうにおぼえてゐます。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
私は女がじぶんの家をほめることも出来ないが、それかと云って他へ客をやりたくもないと云う気もちでいることを知った。そこで私は
火傷した神様 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
皆ちょっとの間季和の方へ注意を向けたが、すぐ忘れてしまったように隣同士で話をはじめる者もあれば、自個じぶん陶酔とうすいの世界に帰って往く者もあった。
蕎麦餅 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
芸者を連れて松囃子ドンタクに出る事ぐらいにしといて下さい。もっともこれは私共の若い時代じぶんの事で、今は若い者が学校に行きますお蔭で皆、賢明りこうになりましたけに、そげな馬鹿はアトカタもうなりました。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
もつなればかへつて親に話せし上否々いや/\夫も自身じぶんの口から斯々なりとは言惡いひにくし如何はせんとおいつ思ひまはせば廻すほど我身ながらにもどかしく最早もはや花見に行可く氣もあらねば此方へ歸りかゝるに和吉は狼狽あわてて袖を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
文三と意気そりが合わねばこそ自家じぶん常居つねからきらいだと云ッている昇如き者に伴われて、物観遊山ものみゆさんに出懸けて行く……
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
仮令よしそれ等は実説にもしろ、人の痛いのなら百年も我慢すると云う昇が、自家じぶんの利益を賭物かけものにして他人の為めに周旋しようと云う、まずそれからが呑込めぬ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「おつつけ伴者つれのくる時刻じぶん
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
きみよ、きみいま時文じぶん評論家ひやうろんかでないから、この三日みつかあひだとこなか呻吟しんぎんしてときかんがへたことをいてれるだらう。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
話声や笑声も聞える。村ではもう犬もかぬ時間じぶんだのに……
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
頃日けいじつ脱稿だっこうの三十年史は、近時きんじおよそ三十年間、我外交がいこう始末しまつにつき世間につたうるところ徃々おうおう誤謬ごびゅう多きをうれい、先生が旧幕府の時代よりみずから耳聞じぶん目撃もくげきして筆記にそんするものを
ほほほほ、みんな自己じぶんから割り出すのね。どうせ局々ところところで違うのだから、一概には言えないのでしょうよ。ねエ、お千鶴さん。伯母様もいつかそうおっしゃったでしょう。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
船員は、じぶんの部屋じぶんでゆっくりとコーヒーをすすっていた。