時代じぶん)” の例文
ちょうどこの時代じぶん——この篇、連載の新聞の挿絵さしえ受持で一座の清方きよかたさんは、下町育ちの意気なお母さんの袖のうちに、博多の帯の端然きちんとした、襟の綺麗な、眉の明るい
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
芸者を連れて松囃子ドンタクに出る事ぐらいにしといて下さい。もっともこれは私共の若い時代じぶんの事で、今は若い者が学校に行きますお蔭で皆、賢明りこうになりましたけに、そげな馬鹿はアトカタもうなりました。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)