“清方”の読み方と例文
読み方割合
きよかた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊井蓉峰いいようほうの弟子に石井孝三郎こうさぶろうと云う女形おやまがあった。絵が好きで清方きよかたの弟子になっていた。あまり好い男と云うでもないがどことなく味のある顔をしていた。
唖娘 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ちょうどこの時代じぶん——この篇、連載の新聞の挿絵さしえ受持で一座の清方きよかたさんは、下町育ちの意気なお母さんの袖のうちに、博多の帯の端然きちんとした、襟の綺麗な、眉の明るい
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
細川下邸の清正公門前の大きなしいの木の並んだ下には、少壮時代の前かけがけ姿の清方きよかたさんが長く住まわれて、門柱に「かぶらき」と書いた仮名文字の表札がかけてあった。
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)