唖娘おしむすめ
伊井蓉峰の弟子に石井孝三郎と云う女形があった。絵が好きで清方の弟子になっていた。あまり好い男と云うでもないがどことなく味のある顔をしていた。下廻で田舎を歩いていた時、某町で楽屋遊びに来る十七八の姝な女を見つけた。それは髪結をしている唖女であ …