“菰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こも96.2%
ごも2.3%
まこも0.8%
むしろ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そのこもの下には小判で二千兩あるんだ、大した寢床だぜ。灯は禁物だが、暫らくの我慢だ。ねぐらへ歸れば、存分に可愛がつてやるぜ」
あらごもをきせて河岸の柳の下に横たえてある男の水死人はたしかに藤吉に相違ないので、附き添いの人々も今更におどろいた。お徳は声をあげて泣き出した。
半七捕物帳:44 むらさき鯉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「五月雨の……と心持でも濡れましょう。池のまこもに水まして、いずれが、あやめ杜若かきつばた、さだかにそれと、よし原に、ほど遠からぬ水神へ……」
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大津の駅路うまやじにお妻太夫の、小屋掛けの見世物がかかった時、そのむしろ張りの楽屋の中に、君江とその子の竹太郎とが、一座の人たちに可愛がられながら無邪気に平和に暮らしていて
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)