“酒菰”の読み方と例文
読み方割合
さかごも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも、頭から酒菰さかごもをかぶって、まるで乞食こじきのような風態をしているのに、親方はばかに親切に世話をしていました。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あまりの不憫ふびんさに無常を感じ、法体となって名を蔵主ぞうすと改めたと見しは夢、まことは野原の妖狐にあべこべに化かされて、酒菰さかごも古畳ふるだたみ袈裟けさころもだと思っていたという筋である。
仇討たれ戯作 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そういわれると、対手あいては急に、穴へでも入りたそうにうつむいた。酒菰さかごもをかぶっているので人相はわからないが、とにかく、乞食であることは、一目で分る。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)