“酒場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
バア33.8%
バー29.6%
さかば15.5%
バアー2.8%
キヤバレエ1.4%
タベルナ1.4%
みせ1.4%
レストラン1.4%
そこ1.4%
のみや1.4%
ばあ1.4%
アベニダ1.4%
キヤツバレエ1.4%
サルーン1.4%
タバン1.4%
パブ1.4%
マストロケ1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから二三日した、或る日の午後、私はバツト酒場の二階の窓から、ぼんやりと、下の活動寫眞街を往き來してゐる群集を眺めてゐた。
水族館 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
俺は常に酒場に入浸つてどうかして一刻でも此慾望から身を脱れようとした。が運命は決して此哀れむべき俺を哀れんで呉れなんだ。
悪魔の舌 (新字旧仮名) / 村山槐多(著)
酒場へ、ずかずかとはいってくるなり、ぶるるんと、からだをゆさぶってをはらいおとし、黒馬旅館の女あるじに向かって、そう言った。
「淪落の女——か、あたし面白かつたわ。あんな風な酒場や、ダンス・ホールが東京にもあるかしら!」
出発 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
其れから僕の万年をひつたくる様にして、晶子の小さな手帳へ自画像と酒場の別名と自分の名とを書いた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
僕と彼のあいだに支那公ロン・ウウのしっぷ・ちゃん契約が目出度く成立して、二人が酒場を出たとき、おどろいたのは、六
けれども、女が黙り込んでそれに答えないと、いままでカウンターに肱を突いて、女と話し込んでいたらしい酒場の亭主のほうへ、向き直りながら話しかけた。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
ずっと前に一度オブラーコの酒場へ遊びに来て、散々パラ水兵たちにオモチャにされて外に突き出された、大きならしい黒ん坊の声だったんですもの。
支那米の袋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
弟はそのころ威勢のいい古服屋だったんだが、その晩酒場を連れて一杯やッていたっていうんだ。するその水兵が来やがって、どうしてもそのするというんだ。
現在、陸上では酒場でも税関でも海員奴等が寄るとるとそのばっかりで持切ってますぜ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
芝居を観る、活動を見物する、銀座を歩く、酒場を飛び廻る、議論を戦はせる——マメイドなんかに手紙を書く暇なんて決してなかつたのだ——。
東京駅にて感想 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
桐油外套に赤縞のはんけち——海岸通りサン・ジュアン街の酒場は、深夜の上陸船員で一ぱいだった。
モンマルトルと云ふのは、山の樣に高くなつた巴里の北の方にある一部の街で、踊場や珈琲店酒場などの多い、巴里人の夜明し遊びをしに來る所と成つて居るのである。
巴里にて (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ここは以前は立派にイギリス風の酒の部屋という名前で通つていたが、いまは不思議なことにアメリカ風の酒場で通つていて、アジア風の喫煙室らしく新しく装飾されていた。
私は二三日前村境ひのシネラリヤといふ酒場で、酒に酔つて、源さんに大変な迷惑をかけたことを思ひ出したのです。
ランプの便り (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
芝居の切符を買う人が人道に椅子を据えて夕刊とたばこと相互の無言とで何時間でも待ちつくし、街角の酒場、歴史的に権威ある“Ye Old White Horse”のまえには
そうさ、今から六年ぐらい前の話だ。俺の弟はなあ、ツウロンの酒場で日本人の水兵短剣で眠らされたんだ。