“菰樽”の読み方と例文
読み方割合
こもだる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なお、当日、午餐ひるげには菰樽こもだるちょうかがみをひらき、日ごろ功労のあった重臣に鶴の血をしぼりこんだ『鶴酒つるざけ』を賜わるのが例になっていた。
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
入口の南側には、菰樽こもだるを高く積上げ二階三階のひさしには赤い飾提灯を吊り𢌞して朝から賑々しく景気をつけた。積樽を飾つた赤や青の小さい彩旗も美しく朝風に靡いた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
赤毛氈や茣蓙ござを敷いて重箱を開くもあれば、菰樽こもだるをかつぎ込んで騒ぐもあり、摺鉢山から竹の台、動物園前などいっぱい、ここへも仮装の連中や踊子が繰り込んで唄う、舞う
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)