トップ
>
自分
>
じぶん
ふりがな文庫
“
自分
(
じぶん
)” の例文
「なんというおそろしいところだ。どうしてこんなところに
生
(
う
)
まれてきたろう。」と、
小
(
ちい
)
さな
赤
(
あか
)
い
花
(
はな
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
運命
(
うんめい
)
をのろいました。
小さな赤い花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そら
雲
(
くも
)
が
日
(
ひ
)
を
隱
(
か
)
くした!
薄
(
うす
)
い
影
(
かげ
)
が
野
(
の
)
の
上
(
うへ
)
を、
海
(
うみ
)
の
上
(
うへ
)
を
這
(
は
)
う、
忽
(
たちま
)
ち
又
(
また
)
明
(
あか
)
るくなる、
此時
(
このとき
)
僕
(
ぼく
)
は
決
(
けつ
)
して
自分
(
じぶん
)
を
不幸
(
ふしあはせ
)
な
男
(
をとこ
)
とは
思
(
おも
)
はなかつた。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
然
(
しか
)
し
崖丈
(
がけだけ
)
は
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
です。どんな
事
(
こと
)
があつたつて
壞
(
く
)
えつこはねえんだからと、
恰
(
あたか
)
も
自分
(
じぶん
)
のものを
辯護
(
べんご
)
でもする
樣
(
やう
)
に
力
(
りき
)
んで
歸
(
かへ
)
つて
行
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
姿
(
すがた
)
は
婀娜
(
あだ
)
でもお
妾
(
めかけ
)
ではないから、
團扇
(
うちは
)
で
小間使
(
こまづかひ
)
を
指圖
(
さしづ
)
するやうな
行儀
(
ぎやうぎ
)
でない。「
少
(
すこ
)
し
風
(
かぜ
)
過
(
す
)
ぎる
事
(
こと
)
」と、
自分
(
じぶん
)
でらふそくに
灯
(
ひ
)
を
入
(
い
)
れる。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
するとこのおかあさんは、
少
(
すこ
)
しいじの
悪
(
わる
)
い人だったものですから、お
姫
(
ひめ
)
さまのために
自分
(
じぶん
)
がしかられたのを
大
(
たい
)
そうくやしがりました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
諭吉
(
ゆきち
)
は、このように、
自分
(
じぶん
)
でなっとくのできないことについては、
自分
(
じぶん
)
でじっさいにためしてみるという、しっかりした
少年
(
しょうねん
)
でした。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
先年
(
せんねん
)
自分
(
じぶん
)
に下されしなり大切の品なれども
其方
(
そのはう
)
の
願
(
ねがひ
)
も
點止
(
もだ
)
し難ければ
遣
(
つか
)
はすなりと
御墨付
(
おんすみつき
)
を添て
件
(
くだん
)
の短刀をぞ
賜
(
たま
)
はりける其お
墨付
(
すみつき
)
には
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お
品
(
しな
)
には
與吉
(
よきち
)
が
惡戯
(
いたづら
)
をしたり、おつぎが
痛
(
いた
)
いといつて
指
(
ゆび
)
を
啣
(
くは
)
へて
見
(
み
)
せれば
與吉
(
よきち
)
も
自分
(
じぶん
)
の
手
(
て
)
を
口
(
くち
)
へ
當
(
あて
)
て
居
(
ゐ
)
るのが
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えるやうである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
自分
(
じぶん
)
が
大学
(
だいがく
)
にいた
時分
(
じぶん
)
は、
医学
(
いがく
)
もやはり、
錬金術
(
れんきんじゅつ
)
や、
形而上学
(
けいじじょうがく
)
などと
同
(
おな
)
じ
運命
(
うんめい
)
に
至
(
いた
)
るものと
思
(
おも
)
うていたが、
実
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
く
可
(
べ
)
き
進歩
(
しんぽ
)
である。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
この
頃
(
ころ
)
の
人
(
ひと
)
はすべて、あまり
自分
(
じぶん
)
の
生活
(
せいかつ
)
が
歌
(
うた
)
に
現
(
あらは
)
れるといふことを
嫌
(
きら
)
つたので、さういふふうなのを
無風流
(
ぶふうりゆう
)
だとしりぞけてゐました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
塾
(
じゆく
)
は
家族的
(
かぞくてき
)
の
組織
(
そしき
)
であるから
各人
(
かくじん
)
共同
(
きようどう
)
の
物
(
もの
)
である、
塾生
(
じゆくせい
)
は
此處
(
こゝ
)
を
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
何事
(
なにごと
)
も
自分
(
じぶん
)
に
責任
(
せきにん
)
を
持
(
も
)
つて
遣
(
や
)
らねばなりません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
これならば
姫
(
ひめ
)
の
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
るに
違
(
ちが
)
ひない、きっと
自分
(
じぶん
)
は
姫
(
ひめ
)
のお
婿
(
むこ
)
さんになれるだらうなどゝ
考
(
かんが
)
へて、
大
(
おほ
)
めかしにめかし
込
(
こ
)
んで
出
(
で
)
かけました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
けれども
自分
(
じぶん
)
でそれをやった
覚
(
おぼ
)
えはございませぬ。
京
(
きょう
)
とは
異
(
ちが
)
って
東国
(
とうごく
)
は
大体
(
だいたい
)
武張
(
ぶば
)
った
遊
(
あそ
)
び
事
(
ごと
)
が
流行
(
はや
)
ったものでございますから……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
こんどは
用吉君
(
ようきちくん
)
が、
得意
(
とくい
)
の
手
(
て
)
で
相手
(
あいて
)
の
首
(
くび
)
をしめにかかったが、
反対
(
はんたい
)
に
自分
(
じぶん
)
の
首
(
くび
)
をしめつけられ、ゆでだこのようになってしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
父
(
とう
)
さんも
凧
(
たこ
)
を
揚
(
あげ
)
たり、
凧
(
たこ
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いたりして、
面白
(
おもしろ
)
く
遊
(
あそ
)
びました。
自分
(
じぶん
)
の
造
(
つく
)
つた
凧
(
たこ
)
がそんなによく
揚
(
あが
)
つたのを
見
(
み
)
るのも
樂
(
たのし
)
みでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
自分
(
じぶん
)
の
同年齡
(
おないどし
)
で
自分
(
じぶん
)
の
知
(
し
)
つてる
子供
(
こども
)
を
殘
(
のこ
)
らず
片
(
かた
)
ッ
端
(
ぱし
)
から
考
(
かんが
)
へ
始
(
はじ
)
めました、
若
(
も
)
しも
自分
(
じぶん
)
が
其中
(
そのかな
)
の
誰
(
だれ
)
かと
變
(
か
)
へられたのではないかと
思
(
おも
)
つて。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ロミオ あれは
自分
(
じぶん
)
の
饒舌
(
しゃべ
)
るのを
聽
(
き
)
くことの
好
(
す
)
きな
男
(
をとこ
)
、
一月
(
ひとつき
)
かゝってもやり
切
(
き
)
れぬやうな
事
(
こと
)
を、一
分間
(
ぶんかん
)
で
饒舌
(
しゃべ
)
り
立
(
た
)
てようといふ
男
(
をとこ
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
自分
(
じぶん
)
の
馬
(
うま
)
はのろくてとても
叶
(
かな
)
ひませんので、その
馬
(
うま
)
をほしく
思
(
おも
)
ひ、いろ/\
話
(
はなし
)
をして
馬
(
うま
)
を
取
(
と
)
りかへてもらひ、
喜
(
よろこ
)
んで
家
(
いへ
)
へかへりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
しかし、
一休
(
いっきゅう
)
さんを
生
(
う
)
んだ
伊予局
(
いよのつぼね
)
は、
后宮
(
きさきのみや
)
の
嫉妬
(
しっと
)
のため、
身
(
み
)
に
危険
(
きけん
)
がせまったので、
自分
(
じぶん
)
から
皇居
(
こうきょ
)
をのがれることになりました。
先生と父兄の皆さまへ
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
もし
自分
(
じぶん
)
が
文字
(
もんじ
)
に
通
(
つう
)
じてゐたなら、ひとつ
羊皮紙
(
やうひし
)
を
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れて、それに
認
(
したゝ
)
めもしよう。さうして
毎晩
(
まいばん
)
うんと
旨
(
うま
)
い
物
(
もの
)
を
食
(
た
)
べてやる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
殘念
(
ざんねん
)
でならぬので、
自分
(
じぶん
)
の
持場
(
もちば
)
を一
生懸命
(
しやうけんめい
)
に
掘
(
ほ
)
つたけれど、
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
ない。
幻子
(
げんし
)
の
大成功
(
だいせいかう
)
に
引替
(
ひきか
)
へて
大失敗
(
だいしつぱい
)
。
活
(
くわつ
)
望
(
ぼう
)
二
子
(
し
)
も
茫然
(
ばうぜん
)
として
了
(
しま
)
つた。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
『ああ、いい
塩梅
(
あんばい
)
に
墜
(
を
)
ちやがつた。
自分
(
じぶん
)
の
眼玉
(
めだま
)
を
喰
(
く
)
ふなんて
阿呆
(
あほう
)
がどこにゐる。ペンペの
邪魔
(
じやま
)
さえゐなけりや、もう
後
(
あと
)
はをれのものだ。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
私
(
わたし
)
は
自分
(
じぶん
)
の
不安
(
ふあん
)
と
苦痛
(
くつう
)
を
訴
(
うつた
)
へたが、
其
(
それ
)
も
効
(
かひ
)
はなく、
此
(
この
)
まゝ
秘密
(
ひみつ
)
にしてくれと
云
(
い
)
ふ
妻
(
つま
)
の
哀願
(
あいぐわん
)
を
容
(
い
)
れて、
此事
(
このこと
)
は一
時
(
じ
)
其
(
その
)
まゝに
葬
(
はふむ
)
ることにした。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
そのうち
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
上座
(
じやうざ
)
の
像
(
ざう
)
に
食事
(
しよくじ
)
を
供
(
そな
)
へて
置
(
お
)
いて、
自分
(
じぶん
)
が
向
(
む
)
き
合
(
あ
)
つて一しよに
食
(
た
)
べてゐるのを
見付
(
みつ
)
けられましたさうでございます。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
若旦那
(
わかだんな
)
が
手
(
て
)
を
合
(
あわ
)
せて、たっての
頼
(
たの
)
みだというからこそ、
連
(
つ
)
れて
来
(
き
)
てやったんじゃねえか、そいつを、
自分
(
じぶん
)
からあわてちまってよ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
自分がいやしい
罪人
(
つみびと
)
だったからといって、まるで
虫
(
むし
)
けらみたいなものだったからといって、
自分
(
じぶん
)
の身がつくづくいやになった時のもある。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「こんなに
年老
(
としよ
)
るまで、
自分
(
じぶん
)
は
此
(
こ
)
の
梢
(
こづゑ
)
で、どんなにお前のために
雨
(
あめ
)
や
風
(
かぜ
)
をふせぎ、それと
戰
(
たゝか
)
つたか
知
(
し
)
れない。そしてお
前
(
まへ
)
は
成長
(
せいちやう
)
したんだ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
そこで、
外國人
(
ぐわいこくじん
)
が
吾等
(
われら
)
の
立去
(
たちさ
)
つた
後
(
あと
)
で、
此
(
この
)
島
(
しま
)
へ
上陸
(
じやうりく
)
して、
此處
(
こゝ
)
は
自分
(
じぶん
)
が、
第一
(
だいいち
)
に
發見
(
はつけん
)
した
島
(
しま
)
だなんかと、
管
(
くだ
)
を
卷
(
ま
)
ひたつて
無益
(
だめ
)
と
申
(
もう
)
すのだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
抑
(
そ
)
も
此世界
(
このせかい
)
は
地球
(
ちきう
)
と
唱
(
とな
)
へ
圓
(
まろ
)
きものにて
自分
(
じぶん
)
に
舞
(
ま
)
ひながら
日輪
(
にちりん
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
ること、これを
譬
(
たと
)
へば
獨樂
(
こま
)
の
舞
(
ま
)
ひながら
丸行燈
(
まるあんどう
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
るが
如
(
ごと
)
し。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「じゃア、一しょにおいで!」といって、
継母
(
ままはは
)
は
部屋
(
へや
)
へはいって、
函
(
はこ
)
の
蓋
(
ふた
)
を
持上
(
もちあげ
)
げながら、「さア
自分
(
じぶん
)
で
一個
(
ひとつ
)
お
取
(
と
)
りなさい。」
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
恁うして
淋
(
さび
)
しい一生を送ツて
行
(
い
)
かなきやならないかと思ふと、僕は
自分
(
じぶん
)
の
將來
(
せうらい
)
といふものが
恐
(
おそ
)
ろしいやうな氣がしてならない。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
林太郎は、
自分
(
じぶん
)
が聞いては悪いことを話しているのだ、と思いました。自分のあたまでっかちのことを話しているのだな、とも思いました。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「
選
(
よ
)
りに
選
(
よ
)
つて
奴
(
やつ
)
が
落
(
お
)
ちるなんてよつぽど
運
(
うん
)
が
惡
(
わる
)
いや‥‥」と、
一人
(
ひとり
)
はまたそれが
自分
(
じぶん
)
でなかつた
事
(
こと
)
を
祝福
(
しゆくふく
)
するやうに
云
(
い
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
それは
勿論
(
もちろん
)
正氣
(
せうき
)
の
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
からは
氣
(
き
)
ちがひと
見
(
み
)
える
筈
(
はづ
)
、
自分
(
じぶん
)
ながら
少
(
すこ
)
し
狂
(
くる
)
つて
居
(
い
)
ると
思
(
おも
)
ふ
位
(
くらゐ
)
なれど、
氣
(
き
)
ちがひだとて
種
(
たね
)
なしに
間違
(
まちが
)
ふ
物
(
もの
)
でもなく
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あんな
悲慘事
(
ひさんじ
)
が
自分
(
じぶん
)
の
村
(
むら
)
で
起
(
おこ
)
つたことを
夢想
(
むそう
)
することも
出來
(
でき
)
ず、
翌朝
(
よくあさ
)
、
跡方
(
あとかた
)
もなく
失
(
うしな
)
はれた
村
(
むら
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
茫然自失
(
ぼうせんじしつ
)
したといふ。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
自分
(
じぶん
)
が
内職
(
ないしよく
)
の
金
(
かね
)
で
嫁入衣裳
(
よめいりいしよう
)
を
調
(
とゝの
)
へた
娘
(
むすめ
)
が
間
(
ま
)
もなく
実家
(
さと
)
へ
還
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
たのを
何故
(
なぜ
)
かと
聞
(
き
)
くと
先方
(
さき
)
の
姑
(
しうと
)
が
内職
(
ないしよく
)
をさせないからとの
事
(
こと
)
ださうだ(二十日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
たゞ
男
(
をとこ
)
を
怨
(
うら
)
んで
呪
(
のろ
)
ひ、
自分
(
じぶん
)
を
嘲
(
わら
)
ひ、
自分
(
じぶん
)
を
憐
(
あはれ
)
み、
殊
(
こと
)
に
人
(
ひと
)
の
物笑
(
ものわら
)
ひの
的
(
まと
)
となる
自分
(
じぶん
)
を
思
(
おも
)
つては
口惜
(
くや
)
しさに
堪
(
た
)
へられなかつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「
何
(
なに
)
しろこりゃ
男
(
おとこ
)
だもの、きりょうなんか
大
(
たい
)
した
事
(
こと
)
じゃないさ。
今
(
いま
)
に
強
(
つよ
)
くなって、しっかり
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
をまもる
様
(
よう
)
になる。」
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
まち
子
(
こ
)
は、ふと
昔
(
むかし
)
のことを
考
(
かんが
)
へると、なんとなく
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
が
急
(
きふ
)
にいとしいものゝやうに
思
(
おも
)
はれて、そのいとしいものをかい
抱
(
いだ
)
くやうに
身
(
み
)
をすくめた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
別
(
べつ
)
に
自分
(
じぶん
)
がそれについて
弱味
(
よわみ
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
ないにしてもさ、
永
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
には
何
(
なん
)
だか
斯
(
か
)
う
不安
(
ふあん
)
を感じて
來
(
き
)
さうな
氣持
(
きもち
)
がするね。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
高原に立つて秋草を吹き靡かす初秋の風に身をまかせて、佇んでゐる
自分
(
じぶん
)
を描き、風の
香
(
かをり
)
をなつかしんでゐたのだ。
あるとき
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
政府
(
せいふ
)
の
當局者
(
たうきよくしや
)
としては
此
(
この
)
國民
(
こくみん
)
の
努力
(
どりよく
)
に
對
(
たい
)
して
深
(
ふか
)
き
感謝
(
かんしや
)
の
意
(
い
)
を
表
(
へう
)
するのであるが、
國民
(
こくみん
)
としても
自分
(
じぶん
)
の
努力
(
どりよく
)
の
結果
(
けつくわ
)
が
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
だから清造は、沼のふちに遊びにきて帰る時には、かならず石を一つ投げこんであわがすっかり浮かびきるまでながめてから、
自分
(
じぶん
)
の家に帰るのでした。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
わが
輩
(
はい
)
のこの
所見
(
しよけん
)
に
對
(
たい
)
して、
或人
(
あるひと
)
はこれを
學究
(
がくきう
)
の
過敏
(
くわびん
)
なる
迂論
(
うろん
)
であると
評
(
へう
)
し、
齒牙
(
しが
)
にかくるに
足
(
た
)
らぬ
些細
(
ささい
)
な
問題
(
もんだい
)
だといつたが、
自分
(
じぶん
)
にはさう
考
(
かんが
)
へられぬ。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
かういふ
風
(
ふう
)
に
自分
(
じぶん
)
で
自分
(
じぶん
)
を
保護
(
ほご
)
するために
外界
(
がいかい
)
の
物
(
もの
)
の
色
(
いろ
)
と
同
(
おな
)
じ
色
(
いろ
)
をもつ、その
色
(
いろ
)
のことを『
保護色
(
ほごしよく
)
』といひます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
黒猫「どうしてなか/\、
私
(
わたし
)
なんざあ、
自分
(
じぶん
)
で
自分
(
じぶん
)
の
糊口
(
くちすぎ
)
をしなきやあならないんですからやりきれやせんや」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
それはね
自分
(
じぶん
)
がどういふものだか 自分でいふことを 自己紹介といふんだよ 僕がするからまねをしたまへ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
公然開放的の顔のことゆえ
何
(
なん
)
ぴとも見るのであるが、その見られるのが
怖気
(
おじけ
)
を
促
(
うなが
)
す。かく何か弱点があって、
自分
(
じぶん
)
に
控目
(
ひかえめ
)
になることの自覚があると
怖気
(
おじけ
)
る。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
しかし、ジャックにしてもベルナールにしても、マルセルにしても、またロジェにしても、
哲学者
(
てつがくしゃ
)
ではありません。四人は
自分
(
じぶん
)
の
脚
(
あし
)
に
応
(
おう
)
じた歩き方をします。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
道子
(
みちこ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
身近
(
みぢか
)
に
突然
(
とつぜん
)
白
(
しろ
)
ヅボンにワイシヤツを
着
(
き
)
た
男
(
をとこ
)
が
割込
(
わりこ
)
んで
来
(
き
)
たのに、
一寸
(
ちよつと
)
身
(
み
)
を
片寄
(
かたよ
)
せる
途端
(
とたん
)
、
何
(
なん
)
とつかずその
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
ると、もう二三
年
(
ねん
)
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
であるが
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
“自分”の意味
《名詞》
自 分(じぶん)
(反射指示代名詞)その人自身、自己。他者でない人。
(軍隊用語、学生用語。第一人称)私。
(関西地方などの方言。第二人称、同格または目下に対して)おまえ、あんた。
(出典:Wiktionary)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“自分”で始まる語句
自分達
自分等
自分自身
自分勝手
自分計
自分一人
自分丈
自分好
自分定
自分樣