“片寄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたよ83.3%
かたよせ8.3%
かたよら8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、焼麩やきぶ小菜こなの汁でぜんが済むと、行燈あんどう片寄かたよせて、小女こおんなが、堅い、つめたい寝床を取つてしまつたので、これからの長夜ながよを、いとゞわびしい。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
要もないに明て見て何か探す容子、箱丁はこやがそっと入れて行った三味線は、棹を継れたまゝ座敷境の紙門ふすまの下へ片寄かたよせられ、客も芸妓も居るか居ないか疑われるほどの静かさであった。
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
あけよ/\と制しけるゆゑ人々動搖どよめき合て片寄かたよらんとする時彼の文右衞門が女房お政は具足櫃ぐそくびつ脊負せおひ差替さしがへの大小等を引抱ひきかゝへし事なれば女の力にては人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)