『浮浪学生の話』
抑われは寄辺ない浮浪学生、御主の御名によりて、森に大路に、日々の糧を乞ひ歩く難渋の学徒である。おのれ今、忝くも尊い光景を観、幼児の言葉を聞いた。われは己が生涯のあまり清くない事を心得てゐる、路の傍の菩提樹下に誘惑に負けた事も知つてゐる。偶わ …
| 著者 | マルセル・シュウォッブ |
| 翻訳者 | 上田敏 |
| ジャンル | 文学 > フランス文学 > 小説 物語 |
| 原題 | RECIT DU GOLIARD |
| 初出 | 「三田文学 第四巻第二号」1913(大正2)年2月 |
| 文字種別 | 新字旧仮名 |
| 読書目安時間 | 約3分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約5分(300文字/分) |