“貧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まず39.2%
ひん25.6%
まづ20.8%
まずし4.8%
まづし1.6%
むさぼ1.6%
ヒン1.6%
さび0.8%
とぼ0.8%
びん0.8%
ぴん0.8%
まずしき0.8%
まずしさ0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どんなにまずしい人でも、東京へさえいけば、なにかはたらく道もあるし、りっぱになれるということを村の人たちから聞かされていたからです。
清造と沼 (新字新仮名) / 宮島資夫(著)
ひとりおかあさんが、手内職てないしょくをして、母子おやこは、その、そのまずしい生活せいかつをつづけていました。
笑わなかった少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
つねさんなければ恒の心なく、ひんすればらんすちょう事は人の常情じょうじょうにして、いきおむを得ざるものなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
彼に私淑ししゅくする者は、彼のをもって北方の衆に敵し得たとか、南軍のひんをもって北軍のとみに当たった、ぼう戦場においては某将軍を破った
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
しかかれまづしい建物たてもの何處どこにも隱匿いんとくされる餘地よち發見はつけんすることが出來できなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
われらがしゆきみはこのあかいばらうへに、このわがくちに、わがまづしい言葉ことばにも宿やどつていらせられる。
場末の湿地で、藁屋わらやわびしいところだから、塘堤一杯の月影も、破窓やれまどをさすまずしい台所の棚の明るいおもむきがある。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
珠運しゅうんもとよりまずしきにはれても、加茂川かもがわの水柔らかなる所に生長おいたちはじめて野越え山越えのつらきを覚えし草枕くさまくら
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此馬冬こもりのかひやうによりてやせるとこえるありて、やせたるは馬ぬしまづしさもしるゝものなり。
此馬冬こもりのかひやうによりてやせるとこえるありて、やせたるは馬ぬしまづしさもしるゝものなり。
母親は額に汗をにじませながら、荒い鼻息の音をさせて、すかすかと乳をむさぼっている碧児みずごの顔を見入っていた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
私はそれをむさぼるように読んでしまうと、すぐ何でもないようにそれをそのまま打棄てて置いた。
かげろうの日記 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
ジリヒンという言葉を、大本営の将軍たちは、大まじめで教えていた。
苦悩の年鑑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
外出先きから戻る時に、吾家の門をくゞる十間前から「ヒンフクヒンフクヒンフク。」といふ言葉を夫々左右の脚に托して口吟み、門をまたぐ時の脚が貧であると、また十間逆戻つて福に出遇ふまでは半日でも同じことを繰り反してゐる人もあつた。
毒気 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
其邊そのへんちいさい料理屋れうりやれてつて、自分じぶんさびしい財嚢さいふかたむけて
ものいり幾緡いくさしの銭をつひやすゆゑとぼしきたび人は人のみちをひらかすをまちむなしく時をうつすもあり。
八「風吹かざふがらすびんつくで女の子に可愛がらりょうとアおしつええや、この沢庵たくあん野郎」
まして今ではただの体と違うのんに何処い行くこと出来ますか知らん?」——はあ、そないいいますのんで、そしたらやっぱり光子さんはほんまに妊娠してはるのんやろか、けったいなこというなあ思いながら聞いてますと、「——内の娘は百万円以上の資産家の所でないとやられん、一文なしのすかンぴんの男みたいなんにやる訳に行かん、子供生れたら何処いなとやってしまうというて、お父さんかんかんになって怒ってるいうのんですが、そんな無茶な話ありますやろか。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
天より我に与へ給へる家のまずしきは我仕合しあわせのあしき故なりと思ひ、一度ひとたび嫁しては其家をいでざるを女の道とする事、いにしえ聖人のおしえ也。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
淋しき花は寒い夜を抜け出でて、紅緑にまずしさを知らぬ春の天下にまぎれ込んだ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)